給付型奨学金で成績基準 対象外は学校推薦も検討

返還不要の給付型奨学金を検討している文科省は8月31日、制度設計の途中経過をまとめた文書を公表した。それによると、給付対象者を選ぶ際には、一定の成績基準を設けるとした。その一方で、そうした成績基準を満せなかった場合でも、学力向上に努めたり、各種大会などで優れた成果を収めたりした生徒には、学校推薦を受けるなどの条件を付した上で給付対象とする案も浮上した。

来年度の概算要求には、金額を示さない事項要求とした。

給付型奨学金の基準については「一定の成績基準を設定することを検討するべきである」とした。

だが具体的な数値は示していなかった。現行の貸与型無利子奨学金では5段階評価のうち「3.5以上」を求めている。ここでは、高校1、2年次の評点平均を参考にしている。

また給付型の成績基準から外れた生徒にも、チャンスを与える。高校3年生から進学に向けて学力を向上した者や、スポーツや音楽などの課外活動で優秀な成績を収めた者に、学校推薦などを与える方法を検討している。

対象例として、▽児童養護施設退所者▽里親出身▽生活保護世帯▽住民税非課税世帯▽年収300万円以下世帯――を挙げた。こうした世帯の高校1年生は、全国に約16万人いる。大学や短大、高等専門学校、専門学校などに進学する者を給付対象とする。

財源に関しては、「恒久的な安定財源が必要である」として、税制改正や税制措置の必要性を求めた。

文科省は年内に基準や対象者数などの制度設計を進める。(独)日本学生支援機構法を改正し、平成30年度からの導入を目指す。

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