電子黒板10万台を突破 校内のICT整備進む

文科省は8月31日、全国の全公立学校を対象とした「平成27年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果(速報値)」を発表した。タブレット端末の配備数が前年度よりも10万台増加して25万台を超えたほか、電子黒板の総台数が初めて10万台を突破した。一方、教員のICT活用指導力については、実践的な指導に課題が見られる結果となった。

調査は、今年3月1日時点の、全国の小・中・高校、中等教育学校、特別支援学校の状況について実施。

それによると、全国の学校に配備されているタブレット端末の総台数は25万3514台。前年度の15万6018台に比べて約10万台増加した。調査開始以後、年度内に新たに配備されるタブレット端末の台数は年々増加している。ただ、導入が大きく進む自治体が、整備台数全体を引き上げている状況だ。

タブレット端末を含む教育用コンピュータ1台あたりの児童生徒数の平均値は、0.2ポイント減の6.2人となった。都道府県別でみると、佐賀県が2.2人で最高値。最低となったのは8.2人の埼玉県、神奈川県。平均を下回ったのは東京都、宮城県、福岡県など11自治体だった。

電子黒板の配備数は10万1905台となり、初めて10万台を突破。前年度よりも1万1402台増加した。普通教室の電子黒板整備率は2.5ポイント増の21.9%。普通教室の5教室に1台は電子黒板が配備されている割合となった。
このほか、普通教室の校内LAN整備率は1.3ポイント増の87.7%。無線LANは2.4ポイント増の25.9%だった。

30Mbps以上の超高速インターネット接続率は2.5ポイント増の84.1%。100Mbps以上は7.9ポイント増の38.4%で、今後100Mbps以上の整備が進むとみられる。

また教員のICT活用指導力の調査も実施した。ICTを活用した教材研究・指導準備・評価については「できる」「ややできる」と肯定的な回答をした教員が83.2%と高い割合を示した。「校務にICTを活用できる」は79.4%、「情報モラルなどを指導できる」は78.9%で、いずれも前年度より微増となった。

一方、「授業中にICTを活用して指導できる」73.5%、「児童のICT活用を指導できる」66.2%と、指導方法については他項目に比べてやや低い。▽情報の取捨選択▽ワープロソフト・表計算ソフト・プレゼンテーションソフトなどの活用▽ICTを活用した繰り返し学習による知識の定着や技能の習熟――といった実践的な指導に課題がみられる。

これに関連して、昨年度中にICT活用に関する研修を受講した教員は38.3%に留まり、全体の6割以上が受講していない実態が明らかとなった。

文科省は来年度の概算で、教育の情報化に関して13億円を要求している。このうち、学校のICT環境整備や教員の研修などの「ICTを活用した教育研修自治体応援事業」に4億8千万円、次期学習指導要領下での教員のICT活用や情報教育指導力の向上を目的とした「次世代の教育情報化推進事業」に3億円を要求。環境整備と内容を充実し、さらなる教育の情報化を図る。

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