相手が嫌だと思う気持ちを理解 いじめ防止に向け

いじめの対策について意見が出た
いじめの対策について意見が出た

いじめ防止対策協議会は9月6日、文科省で平成28年度第3回会合を開いた。いじめの未然防止・早期発見について、委員が1人ずつ意見を述べた。

石鍋浩東京都港区立御成門中学校長は「相手がどんなときに嫌な思いをするのか、子どもたちが理解できるような教育活動が有効なのではないか」と述べた。

文科省が行った平成26年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」によると、「いじめの問題に関する校内研修を実施した」と回答したのは71.3%。約3割の学校が1年間に一度もいじめに対する校内研修を行っていないとの結果になった。

これに関連して委員からは、「年間1回の研修では意識は高まらない。教員同士の情報交換を日常的に行い、問題が起こったときにすぐに対応できる環境づくりが必要。日常の取り組みの中でOJTなどを実施すべき」との意見が出た。これに対し「OJTが実際にできるかどうか疑問」との声が聞かれた。

児童生徒に行ういじめに対するアンケートについて石鍋校長は、「たくさん書いているとまわりからチクっていると思われる。正直に書きづらくなっている」と指摘。「書くことがない人には写すものを用意して書いてもらうような、たくさん書いている人が目立たないようにするなどの工夫が必要」とした。

他の委員からも「アンケートは工夫すべき」との意見が出た。

新井肇兵庫教育大学大学院教授は、「いじめの当事者以外からの情報がなかなか出てこない。大人につながらない」と発言。「相談するメリットを子どもは感じていない。子どもが相談したいと思う体験が必要」と述べた。他の委員らからも同様の意見が出た。

また事務局は「24時間子供SOSダイヤル」の相談件数を提示。今年度4月の相談件数は2383件(昨年度1506件)、5月が2939件(昨年度1485件)、6月が3105件(1702件)、7月が3598件(1755件)、8月が3027件(2132件)だった。

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