意見交換で投てき技術を磨く 特別支援学級で五輪教育

競技を楽しみながら技の質を高めた
競技を楽しみながら技の質を高めた

金メダルを目指して児童が国別グループで協議や練習を重ね、投てき技術を磨く――。東京都八王子市立横山第一小学校(青木利夫校長、児童数561人)は、オリンピック・パラリンピック教育と関連づけた特別支援学級の生活単元学習の授業を9月7日に同校で行った。投げる力を向上させるために、すみれ学級内で「スミリンピック」を開催。技術向上の視点をつかみやすい器具の活用、アスリートの直接指導を盛り込む工夫も図った。チーム対抗戦の中で、メンバー同士のレベルアップに向けたアドバイスを行い合う豊かな言語活動の機会も大事にした。

授業は、同学級の1~6年生12人で実施。同単元学習では、「オリンピック・パラリンピックについて調べたり、スポーツ体験をしたりして、分かった点を発表しよう」という学びを継続的に推進する。この時間は、今年度の校内研究主題「確かな言語能力と豊かな表現力」の育成、都の体力調査で明らかになった児童の「投げる力」の向上を目指し、個人と団体で投てきを競い合う展開とした。

指導には、同校体育講師で元国体のやり投げ選手だった高野直子さんがサポート。投てき技術を分かりやすく効果的に高められるよう「ヴォーテックスフットボール」という器具を活用した。このボールは、飛距離が出る正しいフォームで投げると大きな汽笛が出る仕組み。

そんな器具を生かしながら高野さんは、技を高める視点として、▽肘を肩より上にあげる▽的に対して体を横に向ける▽最後に腕を振り切る――などと助言。児童らはアドバイスを参考に、互いに技術を高めるための声をかけ合った。

「スミリンピック」と題した対抗戦では、国別を模してグループごとに技を競った。開会式では、それぞれオリジナルの旗を作成して掲揚。グループ目標も示した。児童らは、体育館に設けた標的に向かって投てきと反省を繰り返しながら、グループの結果に一喜一憂した。

最後は、担任の小泉美樹教諭などが、五輪に出場した選手の言葉を織り交ぜ、児童たちに「目標に向けて力いっぱいがんばれたか」を訴えた。児童が競技を楽しみながらも、成績だけにとらわれない心を持てるようにした。同教諭は、同学級の児童の様子として、「すぐあきらめてしまいがち」な点を課題視。仲間同士で意見し合える学びによって、技を向上させる視点を持ち、やればできるとの自己肯定感を高められたのが良かったと話す。

同単元は複数の教科を織り交ぜて進めていくのが特徴。児童らは、これまでの学習で、オリンピック・パラリンピックが目指す目標や大事にする精神、世界の国々、イラストで競技種目を示す「ピクトグラム」の解説などを聞き、理解を深めている。一連の学習経験を生かして、2020年の東京五輪に向けた地域案内のピクトグラムづくりなどに結びつけるのも目指す。

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