子供をよく知りつなぐ 里親支援で学校の理解求める

里親支援について語る藪下講師
里親支援について語る藪下講師

「里親支援の輪を拡げて」をテーマとする研修会が9月9日、日本財団で開催された。「養子と里親を考える会」が主催し、里親支援専門相談員や児童福祉機関、施設職員など、122人が参加した。里親支援の現状や真実告知について学んだほか、グループディスカッションでは里親支援の事例を研究した。

講師として登壇した社会福祉法人積慶園(乳児院)の藪下聡美主任兼里親支援専門相談員は「子供たちの家庭養護が社会的養護の底上げにつながっていく。子供をよく知っている人が里親につないでいくべき」と述べた。

里親委託へとつなぐために、里親になろうとしている人には、①リクルート(知る)②アセスメント(分かり合う)③トレーニング(分かち合う)――の3つがポイントとした。具体的には、▽乳児院での子供の生活や保護者の思いを理解▽養育里親としての「生き方」を選ぶか考える▽施設職員やベテラン里親と交流の機会を持つ――などが必要だという。

講演後、同講師は里親と学校の関係について「幼稚園との連携は進んでいるが、小・中学校のハードルは高い。里親は戸惑っている。社会的養護が必要な子供について学校側、教員にも知ってもらう必要がある。子供を支える、見守る思いを持った人が学校にもいてもらえたら」と話した。

同会に所属する平田美智子学校法人和泉短期大学児童福祉学科教授は「専門職員が同じ立場の人たちと県を超えて交流できれば」と、同研修会を開催した思いを語った。

厚労省が昨年発表した「社会的養護の課題と将来像の実現に向けて」によると、里親支援専門相談員の配置状況は平成24年が115人、25年が226人、26年325人、27年368人。同相談員が配置された24年4月から年々増加している。

「養子と里親を考える会」では、昨年度から日本財団の助成を受け、里親支援専門相談員の調査研究と全国研修会を実施している。

同会が主催する第126回定例研究会は、12月3日土曜日に東京都文京区の日本女子大学で開催される。詳細は同会サイトに。

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