遊び込む園児 「学びに向かう力」が高くなる傾向

遊び込む経験別「学びに向かう力」
遊び込む経験別「学びに向かう力」

遊びに自分なりの工夫を加えたり、挑戦的な活動に取り組んだりするなど、「遊び込む経験」を多くした園児は、好奇心や頑張る力などの「学びに向かう力」が高くなる――。そんな傾向が、年長児のいる保護者を対象に、ベネッセ教育総合研究所が行った調査から明らかになった。

調査は、幼稚園や保育園、認定こども園などに通う年長児のいる保護者を対象に、同研究所が今年2月に「園での経験と幼児の成長に関する調査」として実施。2266人から回答を得て分析した。

「遊び込む経験」として同研究所が定義したのは、①遊びに自分なりの工夫を加える②見通しをもって遊びをやりとげる③先生に頼らずに製作する④挑戦的な活動に取り組む⑤好きなことや得意なことを生かして遊ぶ⑥自由に好きな遊びをする――の6項目。また「学びに向かう力」は、▽好奇心▽協調性▽自己統制▽自己主張▽頑張る力――などに関係する力を指す。

遊び込む経験についての質問では、年長児の保護者の半数以上は、この1年間で、園で子供が遊び込む経験が「よくあった」と回答。「遊びに自分なりの工夫を加える」が66.5%、「先生に頼らずに製作する」が64.9%、「挑戦的な活動に取り組む」が59.1%、「見通しをもって、遊びをやり遂げる」が52.9%だった。

この結果を基に、それらが多いか少ないかの多群と少群に二分し、協調性、がんばる力、好奇心、自己主張、自己統制の5項目があてはまるか質問したところ、多群は協調性96.1%、がんばる力89.3%、好奇心96.1%、自己主張89.2%、自己統制86.0%。少群は協調性89.9%、がんばる力72.3%、好奇心88.9%、自己主張77.6%、自己統制76.0%となった。傾向として、遊び込む経験が多いほうが、「学びに向かう力」は高くなっていた。

同研究所では「学びに向かう力は、非認知的能力、社会情動的スキルともいわれ、生涯にわたり、社会生活を営むうえで、その人を支える基盤となる力といえる。この力を支えるのが、園生活での遊び込む経験であると考えられる。また園で自由に遊べる環境や先生の受容的な関わりが大切である点もうかがえる。さらに『遊び込む経験』と友だちとの『協同的な活動』の経験には関連が見られ、遊び込む過程で友だちと豊かに関わる子供たちの姿が浮かび上がる」と分析している。

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