英語教員選考にリスニングを 都の戦略会議が28の提言

外国人指導者を生かした授業改善や、リスニングテスト導入による英語科教員採用選考の改善などを提言――。都教委は、平成25年から議論を進めてきた「都英語教育戦略会議」の報告書をこのほどまとめ、発表した。

報告書では、▽使える英語力の育成▽国際理解の深化と世界に貢献する意欲の育成▽日本人としての自覚や誇りの涵養――などの視点で、英語授業の改善や指導力向上策について、28の提言を示した。

使える英語力育成に向けた英語授業の改善や指導力向上策では、小・中・高校、大学までの一貫した英語教育と各段階の具体的到達目標の設定、児童生徒のコミュニケ―ション能力を高めるための少人数や習熟度別授業の積極導入などを視点に掲げている。

そうした視点を踏まえた英語授業の改善策では、▽外国人指導者の活用▽授業でのCAN-DOリスト作成と活用▽少人数指導の充実▽モジュール授業の実施――などを提言。

外国人講師との継続的で密な指導体制を実現するためのJETプログラム利用、CAN-DOリストを通じて小・中・高校での一貫した学習到達目標を設定し、これらを意識する学びの実現を訴えた。

指導力向上策では、英語科教員採用選考で新たにリスニングテストやプレゼンテーションを導入する点をはじめ、▽教員研修、海外派遣研修の充実▽教員の英語力把握のための検定試験――が提言されている。

国際理解の深化と世界に貢献する意欲の育成では、現在、同教委が推進する「次世代リーダー育成道場」を踏まえ、海外の高校への都立高校生留学支援制度の拡充などを示した。

異文化理解と英語での発信、交流機会の促進として、外国人留学生招致や交流事業の実施、海外大学進学支援を見据えた国際バカロレア認定校の設置と教育内容の充実などもうたっている。

2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、都立高校生がさまざまなボランティア活動に従事し、五輪東京大会を支えるための人材育成プログラム開設にも触れている。JICAや国連機関と連携してプログラム開発や研修を実施。志を持つ生徒を育てながら、組織的な活動運営を進めたいとしている。

同会議では、グローバル人材育成に向け、都内公立学校の英語教育の中長期的な方向や具体的方策を検討してきた。上智大学言語教育研究センターの吉田研作センター長を座長に、学校関係者や外部有識者が委員に名を連ねている。

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