徴収金一括管理システム開発へ 給食費等着服事件受け

東京都練馬区教委は、今春、発覚した同教委非常勤職員の学校徴収金着服事件に関する原因分析や再発防止策を記した報告書を、このほどまとめた。校長と教職員全体で徴収金取り扱いに関する手引と手続きの理解と順守がされていなかったなどを、原因として指摘した。

これを受けて、学校や教委での相互チェック体制の強化、徴収金取り扱いの簡易な手引書作成などの防止策を示した。また全国に先駆け同教委が区内全校の徴収金管理を行う新システム開発も検討する。

着服は、同非常勤職員が勤務していた同区立石神井南中学校で、総合口座に入金された教材費と給食費を学年用口座に移し替える際に、複数回にわたって行われた。同区立関町小学校では、校長印を無断で押印。引き出し用伝票を作成して給食費口座から現金を引き出した。

原因分析では、▽学校徴収金取り扱いの手引が校長や教職員に浸透しておらず、規定の手続きや管理マニュアルが順守されていなかった▽校長が会計処理を任せきりにし、校内の相互チェック機能が働かなかった▽印鑑管理に問題があった▽学校徴収金に関して根拠のある資料添付などで確認が不十分だった▽教委の実地調査や準公金管理定期モニタリングなど実施体制に課題があった▽教職員への適正な会計処理の周知が不完全だった――を挙げている。

今後、直近で取り組む再発防止策では、▽校長が会計処理のチェックポイントを分かりやすく理解できる「簡易版学校徴収金取扱の手引」を作成し、校長への悉皆研修を実施▽常勤の都費事務職員により点検▽教委が全校の専用銀行印を作成し使用を義務づける▽教委に提出するチェックシートに、出納簿や口座残高を証明する資料添付を義務付ける――などを示した。

各学校でインターネットバンキングを活用して入出金状況を把握する点や学校経理事務に対する点検を2年に1回実施する点も掲げた。教委が学校に年度始めと末の学校徴収金決算や返還事務時に会計処理サポートを行うなどの支援も明らかにしている。

長期的な抜本対策としては、全国でも先駆的な、教職員が現金を取り扱わないですむ新たなシステム開発と運用も検討する。区教委が保護者からの教材費や給食費など学校徴収金を一括管理できるようにしたいとしている。

調査委員会は、会計に関する有識者などで構成。4回の会合を経て報告書をまとめた。

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