情報モラル教育の指導方法を探る 堀田教授らセミナー

新津室長(左)と堀田教授
新津室長(左)と堀田教授

情報モラル教育の指導方法を探る「情報モラルセミナー」が9月22日、都内で開かれた。(一社)日本教育情報化振興会主催。文科省生涯学習政策局情報教育課情報教育振興室の新津勝二室長と、東北大学大学院情報科学研究科の堀田龍也教授の講演が行われ、現職教員ら約220人が聴講した。

新津室長は基調講演として、教育の情報化に関する政策の現状と課題を説明。「ビッグデータや人工知能など、技術の革新によって第四次産業革命への対応が求められている。教育の情報化の重要性はますます増しており、学校におけるICT環境整備と、先生方の指導力の底上げが不可欠。情報モラル教育には学校、家庭はもちろん、社会全体で取り組むことが必要」と話した。

堀田教授は「これからの情報社会を生き抜く力を育てる」をテーマに、講演。「同じ道具でも、いい部分と影の部分がある。ネットが悪いとか、掲示板が悪いとかいう話ではなく、使い手のスキルとマインドで決まる。回避させるのでなく、うまく使うためのスキルとマインドを教えるのがメディア教育の本質」と定義した。

現況の問題として、「情報モラル教育の要素は、心の教育と、情報社会に関する知識の両方だが、知識のほうが明らかに不足している」と指摘。たとえば、誤答率が高い例として▽不幸のメールを送り返す▽掲示板への書き込みはいつでも取り消せる▽ブログに不適切なコメントはやめるよう書き込む▽校歌は自分のホームページで流して良い▽人気キャラクターの利用は自由――などを挙げ、「こういう知識が不足部分なのかもしれない。子供たち本人は分かっていると思っているが、実際は適切な選択ができていないという二重構造がある」と話した。

またこれから考えておくべきポイントとして、▽すべての教員による指導体制。どの先生でも、いつでも何度でも実施可能にする▽アクティブ・ラーニングを意識。情報モラル教育はアクティブ・ラーニングや道徳となじみやすい▽個別に専門的な指導体制が必要になるケースもある。個別指導をどうするかを管理職が判断しなければならない▽情報モラル教育は、児童生徒を危険から未然に遠ざけるための、一種の安全教育。交通安全教育に似ていて、しっかり指導すれば100パーセント成功するとはいえないが、まったく指導していないと落ち度を責められる。リスク・マネジメントとして意識しておく――の4点を挙げた。

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