防災教育の効果的な取り組みを発表 学校安全部会で

有識者から防災教育の実践が語られた
有識者から防災教育の実践が語られた

中教審初中教育分科会学校安全部会の第4回会合が9月29日、文科省で開かれた。有識者から、防災教育の効果的な取り組みについて語られた。

東北工業大学の小川和久教授と岩手大学の森本晋也准教授は「震災前の学校防災教育の成果と今後の方向性」について、インタビュー調査を基に発表した。

同調査は、東日本大震災前に取り組んでいた学校での防災教育の教育効果を検証し、今後の防災教育の在り方に資する基礎資料を得るのが目的で実施された。

震災発生当時に、岩手県釜石市立釜石東中学校に所属していた生徒11人(男子4人、女子7人)に聞き取り調査とアンケートを実施。調査時期は今年3月から7月まで。

生徒たちが印象に残っているとした防災学習は、▽学習のまとめ(津波防災意識啓発DVD「てんでんこレンジャー」を視聴など)▽防災ボランティースト(同校が取り組んでいる活動で、救急搬送や応急手当の練習、安否確認のための安否札づくりなど)▽津波の高さ・速さの体験学習(校舎ならどの高さまでかや、グラウンドを走って津波の速さを体感)――など。主体的に活動した教育内容が、より強く印象に残っているという。

印象に残った理由として挙げられたのは「自分のまわりのことと関係している」「てんでんこの教え(津波に関する三陸地方の言い伝え)を家族と話し合った」など。自己関与や家族との話し合いが関係し、生徒の中に強い印象を残していると分かった。

委員からは「子どもたちが学習内容を保護者に伝えるときに、しっかり理解していなければならない」「子どもたちが学んだことの意味を感じられる学習内容にしていかなければ」との意見が出た。

一方、平成25年度から今年度まで、文科省研究開発学校に指定されている東京都日野市立平山小学校の五十嵐俊子校長は、同校で実施している「生きぬく科」について話した。同教科は、自然災害の多い日本に住む未来の創り手である子どもたちに「生き抜く力」を育むもの。①震源地や震度、断層等の既存教科にある基礎知識②地割れやや土砂崩れ等の災害知識③減災・防災のための判断・行動に直接役立つ防災知識――などを学習。この学びによって、▽情報を収集して問題を発見する▽根拠をもって判断する▽多様な他者と協働して創造する――能力を身に付ける。

事務局からは、次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめについての説明もされた。

あなたへのお薦め

 
特集