学校を核にした地域活性化策 全国の社会起業家が報告

教育に向けた新たな取り組みが示された
教育に向けた新たな取り組みが示された

日本財団が「ソーシャルイノベーション・フォーラム」を9月28日から30日まで、東京都港区の虎ノ門ヒルズフォーラムで開催。未来の教育のあり方など、広範な社会課題に取り組む全国のソーシャルイノベーターが集まった。実践発表や議論を深める若者の自殺対策や学校を核としたまちづくりなど、教育に関わる新たな挑戦事例の報告や分科会提言が示された。

フォーラムには、教育をはじめ、まちづくり、農業、福祉など日本の多様な社会課題に挑戦する関係者が集結。マルチセクターによる協働を深めながら、新たな発想とネットワークで、今後の日本の姿やより良い解決策を議論し、実践していくのを目指した。

初日は、同財団が全国から公募し、選定したソーシャルイノベーター10組11人が登場。NPO法人OVAの伊藤次郎代表理事は、「『こころのインフラ』を創造する」をビジョンに掲げて取り組んでいる若者の自殺対策事業について説明した。

日本の若者の自殺に問題意識が深まる中で、マーケティングの手法で自殺ハイリスクの若者をリーチするインターネットゲートキーパーを開発。インターネット広告を通じて、自殺ハイリスク者に介入し、適切な支援の場につなぐ仕組みを実現しているなどと話した。

学校魅力化プラットフォームの岩本悠共同代表は、人口減少や少子高齢化が進む島根県隠岐諸島の海士町に移住。同町で学校を核にした地域活性化を進める。

廃校寸前の高校で教育改革を推進。生徒が地域や社会の課題と出会いながら、さまざまな大人と関わる課題解決やプロジェクト学習を展開した。その結果、生徒の学びの主体性や意欲が向上。教員、保護者、地域住民にも影響が連鎖する中で、学校のカベを超えて地域と連動する教育が深まっているなどの経過を報告した。

多分野のイノベーターが実践や疑問を話し合う中で、「どんな能力の人でもつながり、活躍できるためのモデル開発」の重要性が確認された。多くの人を巻き込むための視点では、▽三方良し▽しなやかさ、柔軟さ▽粘り強さ――の必要性も指摘されていた。

小泉進次郎衆議院議員も基調講演。「これからは、一人で克服できない課題をいろいろな人と協働して解決する力が大事になる。ヨコのつながりを広げ、課題に向けた準備をし、前向きな未来を描こう」と取り組みを応援した。

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