10人に1人が学校以外での勉強 「まったくしない」

10人に1人が学校の授業以外で勉強をまったくしない。5人に1人が学習塾に通っていない。その理由は「通いたくない」「親に負担をかけられない」から――。これは、大阪市がこのほど公表した「子どもの生活に関する実態調査」(速報値)の結果だ。市は今後、調査結果の分析を進め、必要な対策を講じるとしている。

調査は今年6月27日から7月14日にかけて、同市内の小学校5年生、中学校2年生、その保護者、ならびに5歳児の保護者計5万5776人を対象に実施。4万3275人分の調査票を回収した(回収率77.6%)。主な調査項目は、▽子どもの学習状況・生活習慣▽家庭の就労状況・経済状況など。

それによると、児童生徒に1日の勉強時間(学校の授業時間以外)を尋ねたところ、10.1%が「まったくしない」と回答(小5で6.8%、中2で13.6%)。28年度全国学力・学習状況調査では、同様の回答が小6で3.0%、中3で5.4%。学校外でまったく勉強しない児童生徒が全国の倍以上となった。

学校の勉強について「よくわかる」とした児童生徒は23.3%(小5で32.7%、中2で13.1%)だった。25年度に内閣府が実施した調査では、小4から中3までで同様の回答が47.9%。単純比較は難しいが、全国平均を下回る結果であるのが示唆される。

学習塾等に「通っていない」児童生徒は21.3%だった。その理由について「通いたくない」としたのは37.4%。一方、16.3%が「親に月謝などの負担をかけられない」と経済的な理由を挙げた。同市は、中学生のいる一定所得以下の世帯に月額1万円の学習塾代を助成する「塾代助成カード」事業を実施しているが、利用しているのは14.2%に留まった。

保護者への調査では、年収200万円未満の世帯が9.5%に上った。この1年で家計の収支が赤字だったのは28.3%で、うち6割が預貯金を切り崩していた。経済的な理由により「食費を切りつめた」とした世帯は40.3%。「子どものための本や絵本を買えなかった」4.3%、「子どもに医療機関を受診させられなかった」との回答も1.3%みられた。

今回の結果は速報値で、分析結果の詳細は来年3月に発表予定。同市は29年度以降、重点的に子どもの貧困対策に乗り出す見通し。調査結果は平成30年度以降の施策に反映させ、速報値から明らかとなった課題については先行して対策を講じるとしている。

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