理科の単元学習にJAXAが協力 豊富な資料で興味関心

JAXAの豊富な資料を使った
JAXAの豊富な資料を使った

カリキュラムとの融合で学習意欲や科学、宇宙への関心を高める授業を実現――。相模原市立麻溝小学校(門倉松雄校長、児童数718人)は、(国研)宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙教育センターと連携。10月12日に同校で、6年生の理科単元「月と太陽」について特別授業を行った。授業では、同センターが持つ宇宙に関する豊富な資料を活用し、グループでの学びを展開。月のクレーターを立体映像で見たり、児童の各誕生日に当たる日に撮った衛星画像で地球儀を作ったりした。

特別授業は、単元導入に位置付けて実施。単元では、児童が、月と太陽の表面や形などを調べる。加えて、両天体の位置関係から、その見え方の変化などを推論して理解するのが目標。

そんな目標を見据え、同校と同センターが協議。この単元が始まるタイミングで特別授業を実施し、児童が天体への強い興味を抱いて学ぶ流れを生み出そうとした。

授業は2時間続き。1時間目は、同センターの松原理さんが宇宙や月、太陽などの基礎知識をJAXAの豊富な資料を織り交ぜながら話した。

まず、宇宙とは、地上から100㌔を超えたところからと定義されていると説明。宇宙から見た天の川の映像なども映し出し、児童の夢や関心を高めた。

月の学習では、直径が約85㌔もある巨大なティコクレーターの立体映像を映し出し、児童にその大きさを実感させた。近未来の月開発イメージ画像も示した。月面に大小の研究施設が並ぶ様子を見せながら、児童が大人になるころには、現実になる可能性があると夢をかき立てた。

太陽の学習では、構造などを解説。中心核の温度は1800万℃で、表面を覆うコロナは100万℃。対して、表面から炎の渦のように吹き上がるプロミネンスは1万℃で、コロナに比べて温度がかなり低いと話した。児童が温度の感覚をつかみやすくしようと「鉄が溶ける温度は1500℃ほど」などの比較も工夫していた。

そんなに高温の太陽をうまく利用する未来のエネルギー技術として「宇宙太陽光発電システム」も取り上げた。天候に左右される地球上ではなく、宇宙で太陽光発電を行う技術として、遠くない未来に実現できるのでないかとの希望を語った。

2時間目は、児童が地球と月の画像シールを使ってオリジナルの地球儀や月球儀を作った。地球の画像は、児童一人ひとりの誕生日に当たる日に撮影された衛星写真を使用。インターネットで無償配信している「ダジック・アース」サイトを活用した。

児童らは、直径8センチの発砲スチロール球にそれぞれ画像シールを貼り込む。グループで工作を楽しみながら、各自、生まれた年月日の地球を見つめ、想像を膨らませていた。

以降の学習では、作った地球儀と月球儀を使って月の満ち欠けを再現。太陽と月の位置関係を押さえながら、月の見え方の変化を実感的に理解できるようにする。

門倉校長は「児童の学びへの興味関心が高まった。教員の授業改善への刺激にもなり、両面で良い影響につながった」と、この授業の意義を振り返った。

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