障害者スポーツの魅力学ぶ 川崎市が小学校にパラ選手

学校の教育目標も考慮して展開
学校の教育目標も考慮して展開

川崎市は今年度から、同市立小学校などで、障害者スポーツの魅力を児童に伝える「パラスポーツやってみるキャラバン」を実施。10月20日、同市立南野川小学校(木下孝文校長、児童数478人)には、車いすバスケットボールの3選手が来校。4年生の総合的な学習に位置付け、選手と教員がミニゲームをして、児童が直進や転回などの車いす操作を体験した。

同校の教育目標は「共生社会を見据えた人間関係形成力の育成」。キャリア教育と国語、道徳を関連づけた実践を行っている。地域の人や身体障害者などと関わる学びも重んじる。同キャラバンは、そんな教育目標と実践に良い相乗効果を生むとし実施につながった。

体育館に4年生全員が集合。講師は神奈川県の車いすバスケットボールチーム湘南SCなどに所属する長田龍司、松井昭二、齋藤尚徳の各選手。
最初は、同校教員とミニゲームを行った。児童が熱い視線を注ぐ中で教員は奮闘。しかし、選手たちは、手加減しながらも車いすを素早く一回転させるフェイントや鍛え抜かれた上半身から繰り出すロングシュートなどを随所に見せた。児童はそんなプレーを見て、驚きと歓声を上げた。

その後は、児童がグループで車いす操作を体験。選手らは「直進では腕の振りを左右均等に」とコツを伝えた。曲がるためのコントロールでは「曲がりたい方向の車輪の回転を止めるような力を入れてみよう」と声をかけた。

車いすに初めて乗る児童は、力の入れ方や加減がうまくいかない。真っ直ぐに進みたいのに、くねくね曲がってしまい、児童同士がぶつかってしまう場面も。それでも互いにアドバイスしあい、繰り返し練習しているうちに力の配分も適正に。安定感のある直進やクイックターンが目立つようになった。

ミニゴールポストを使ったシュートも体験。シュートできそうな距離で止まり、選手からパスを受けて挑戦。シュートには上半身の強さが必要なので、思うようにゴールに届かない場面が多かった。それでも、距離の取り方を工夫し、選手の励ましを受けてゴールネットを揺らす児童が増えていった。

最後は児童が選手に質問。練習量の問いには「1日2時間程度で週2回ほど練習します」との答え。加えて、競技を始めて2年ほどは恐怖心があり、なかなか上達しなかったが、継続して練習して克服できた。勉強も同じだよと、児童に日々の努力の大切さなどを示した。

同キャラバンは、2020年の東京五輪に向け、同市がスポーツを通じたインクルーシブなまち作りを目指す中で創設された。希望する市立小学校などに多様な障害者スポーツ選手を派遣する。今年度は、ブラインドサッカー、フライングディスクを加え、市立小学校13校で開催する。

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