ハチとヘビの生態から安全対処学ぶ 野外指導者講座で

教員志望者などが学びを深めた
教員志望者などが学びを深めた

プラムネット株式会社は、屋外の理科観察や自然体験活動などでの危険生物による事故回避やリスクマネジメントを学ぶ指導者講座を、10月24日、横浜市の同社で開いた。毎年被害が頻発するハチとヘビに着目。「現象には必ず理由がある」「原理を知れば応用できる」を視点に体験型講義を行った。参加者は標本などを手に聴講。生態に理解を深めながら、効果的な危機回避の考え方や有事の対処法を学んだ。

この日の講座には、教員志望の学生や自然体験指導者などが参加。野外活動中にハチに襲われた人もいる。

講師は、西海太介CELLS環境教育デザイン研究所代表が務めた。「ハチに刺される」「ヘビにかまれる」のには必ず理由があると強調。生態や習性から攻撃理由を学んだ上で、効果的な予防策を考える流れで進めた。

まず、野外活動で遭遇する可能性が高いアシナガバチやミツバチなどの種類と行動特性などを説明。特に攻撃性や刺毒の危険性が高いスズメバチを取り上げ、1年間の生態などを話した。

スズメバチは、巣の規模を拡大し、女王バチを産卵に専念させようとする8月から10月にかけてが最も防御的で攻撃性を増す。そんな時機に人が巣に近づいたり、周囲で音や震動を加えたりするのは、ハチからすれば脅威。これを人の立場に置き換えれば、和やかな家庭の近くで怪しげな人がうろうろする、騒音を出すに等しいと擬人化して指摘した。

ハチは巣の家族を守るためなら、個々の働きバチが自己犠牲をいとわずに攻撃する特性がある。危機回避としては、巣に不用意に近づかないなど、ハチに警戒心を抱かせない行動をする必要性があるとした。

刺された場合の対処では、立て続けに刺されないよう巣から最低40㍍は離れる。症状では、毒で人体の免疫が過剰反応するアナフィラキシーショックの危険性を警告。刺されて15分から60分で容体が急変して発症するため、すぐに「ポイズンリムーバー」を使用して毒を吸い出し、水で洗い流す対処を勧めた。ハチの毒は水溶性なので、水洗浄は効果が高いとする。

ヘビについては、本州の野外活動で多く見られるアオダイショウやシマヘビ、ヤマカガシ、ニホンマムシなどの生態を体の特性や毒性、性格とともに説明した。

受講者はヘビの標本を見ながら特徴を把握。同講師は「アオダイショウの幼蛇は模様がマムシにそっくり。体型がほっそりしているので、そこで見分けられる」などと話し、それぞれの生態と野外での判断の助言をした。合わせて、国内6種類のヘビを顔の形で見分ける視点も提供した。
ヘビは基本的に争いを好まない。そのため、人がちょっかいを出さずに離れていけば、危険な目に遭いにくいとした。

マムシなどの毒ヘビに噛まれたら、ポイズンリムーバーで毒を吸い出し、一刻も早く病院に向かうのが重要と話した。