いじめの認知件数が過去最高に 児童生徒問題行動調査

問題行動調査の概要を説明する坪田課長
問題行動調査の概要を説明する坪田児童生徒課長

文科省は10月27日、平成27年度児童生徒問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査の結果(速報値)を公表した。いじめの認知件数は22万件半ばで、昭和60年からの調査以来、過去最高を記録した。ただ、地域差は約26倍で、昨年度に比べて減じたが、いまだに開きは大きい。暴力行為は昨年同様に小学校低学年で増加していた。

調査は、全国の国公私立小・中・高・特支を対象に実施。

全国のいじめ認知件数は22万4540件で、前年度と比較すると368件増加し、過去最高となった。1千人当たりの認知件数は16.4件で、前年度の13.7件よりも増えた。

だが、都道府県別でみると、認知件数の差が前年度の約30倍から26倍へと減じた。1千人あたりの認知件数では、最高が京都府の90.6件、最低が佐賀県の3.5件で、いまだに大きな開きがある。

いじめ対策を検討している有識者会議は、認知件数が少ない自治体に文科省が指導する提言案をまとめた。地域差を縮めるねらいがある。

学校種別では、小学校が15万1190件、中学校が5万9422件、高校が1万2654件、特別支援学校が1274件だった。

いじめが原因の自殺や傷害などを負った重大事態の件数は、313件だった。

いじめについて相談した相手は、教員が圧倒的に多く、次いで保護者、担任以外の教員(養護教諭、スクールカウンセラーなど)の順となった。

暴力行為は5万6963件で、前年度5万4246件と比較すると減少傾向となった。その一方で、小学校では約5千件増加し、1万7137件となった。対教師、生徒間でも増加している。前年度同様に小学校1、2年生で増加していた。

不登校は小・中学校で12万6009人(前年度12万2897人)だった。このうち90日以上欠席した児童生徒は57.4%を占めた。要因としては、本人が「不安」30.6%、「無気力」30.2%が最多となった。

小・中・高校で自殺した児童生徒は214人。いじめを苦にしたのは9人だった。

同省の坪田知広児童生徒課長は、いじめの認知件数について、「いじめを意図的に隠すようなことがあってはならない」として「この数字を肯定的に捉えている」と語った。

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