一方的な教員への断罪は納得できない 宮城県も控訴へ

提訴について話す村井宮城県知事(同県ホームページの会見動画から)
提訴について話す村井宮城県知事(同県ホームページの会見動画から)

東日本大震災津波被害での宮城県石巻市立大川小学校をめぐる訴訟で、仙台地裁が学校の責任を認め、約14億円を支払うよう市と県に命じた判決に対し、同県の村井嘉浩知事は10月31日の定例会見で、「一方的に、その場にいた教員を断罪するのは納得できない」と述べ、知事専決で控訴する方針を示した。

石巻市は10月30日の臨時市議会で、控訴の承認案を可決。同知事は「学校設置者である石巻市の判断を尊重し、県の対応を判断した」と話した。

同知事は「県としては、津波の襲来を予見することは、あの時点では不可能だったと考えている。教職員はあの段階で知りうる限りの情報をもって、最大の選択をした。残念ながら(判決は)教員の責任を重くしてしまっている。子供を亡くしたご遺族の思いは大変なもので、今でもお悔やみの気持ちを持ち続けているが、同時に、亡くなった教員10人のご遺族の気持ちも斟酌しなければならない」と述べ、「教員はベストな選択をした。結果的には不幸な形になってしまい、その点についてはしっかり検証して、次の災害に備えるべきとは思うが、一方的に、その場にいた教員を断罪するのは納得できない」と語った。

原告側の遺族らが控訴に抗議している件に対して記者から質問が出ると、「子供の命を最優先にする必要がないだとか、子供の命を見捨ててもよいと判断したわけではない。あくまでも裁判なので、子供の命が重いか軽いかを争っているのではなく、津波襲来の予見可能性があったのか、教員にどこまで責任があったのかを争っている。その点は誤解しないでほしい」と述べた。

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