発達段階に応じた授業で 主体性を高める防災教育

学校関係者がたくさん参加した
学校関係者がたくさん参加した

千葉県防災危機管理部防災政策課、千葉県教委、(一社)消防防災科学セミナー共催による平成28年度地域・学校防災教育セミナーが11月2日、千葉市の千葉県教育会館で開催された。27年度「命の大切さを考える防災教育公開事業」の指定校8校が事例報告を行った。

千葉県教委は、19年度から同事業のモデル校を指定。地域と連携した学校での防災教育を公開し、災害に強い学校とまちづくりを目指している。

学年別防災授業の実践を発表したのは、千葉県御宿町立御宿小学校。

具体的には、▽1年生は、5メートルの高さの津波を幅広の青いビニールひもで表し、高さを実感▽2年生は、津波避難の約束をまとめる▽3年生は、上級生がいない状況での避難方法を話し合う▽4年生は、休日に1人でいるのを想定して避難の仕方を考える▽5年生は、地図上で避難場所を考える▽6年生は、安全な避難行動について大切な事柄を話し合う――。特別支援学級では、踊ったりゲームをしたりして、避難行動を体で覚える授業を実施。発達段階に応じた防災授業により、児童の、主体的に考え判断し行動しようとする意識が高まったという。

避難訓練では、いつ、どんな場所にいても自ら避難行動が取れる力の育成を目指し、自己評価カードによる振り返りに力を入れた。また、さまざまな場面を想定した訓練により、危険を予測し的確な避難行動を考える力の育成につながった。

他にも、安全委員会を設け、掲示板や集会等で安全啓発活動を行い、児童自ら主体的に安全な学校づくりに向けて取り組んでいる。児童が身の回りの安全に気付き、安全な生活づくりに関心を持ったとの成果があったという。

同町の津波被害について、児童や保護者、地域住民で考える防災集会や、保護者や地域住民、教職員を対象とした地域懇談会も実施。防災教育に注力している矢崎良明鎌倉女子大学講師を招いた講演会では、保護者から「家族内で避難の仕方をよく話し合う必要があると分かりました」との声が聞かれた。児童や保護者だけでなく、地域全体の防災意識が高まったという。

同セミナーでは、宮城県南三陸町立志津川中学校の佐藤公治教諭による講演や防災教育事業の説明なども行われた。

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