青森中2自殺の遺族 文科省にいじめ対策の要望書提出

学校側の不適切な対応について語る葛西剛さん
学校側の不適切な対応について語る葛西剛さん

今年8月に、いじめを苦に自殺した青森市立浪岡中学校2年生の葛西りまさん(13)の父・剛さん(38)らが11月4日、いじめ防止対策推進法の見直しに向けた要望書を文科省に提出した。剛さんは会見で、遺族への情報共有を訴えたほか、学校の対応についても批判した。

同法は、平成23年10月に滋賀県大津市の中2男子がいじめを苦に自殺したのをきっかけに、25年6月に議員立法で成立。同9月に施行された。附則で、施行後3年後をめどに、法改正を含めた「必要な措置を講じる」と明記されている。

要望書では、いじめが疑われる自殺事案が発生した場合、発生後3日以内に全校生徒や教職員のアンケートを行うよう求めた。当該学校や教委が得た情報を被害者遺族と情報共有するよう要請した。

要望書は、いじめ防止に取り組むNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」(川崎市)が作成した。

会見に臨んだ剛さんは学校が実施したアンケートについて、「学校側が示したのは21人分だけ。学校は『これが全部だ』と言い張り、しかも、コンピュータでまとめた文書だった。生徒が直接書いた原本を見せてくれと頼んだが、拒否された」と話す。

児童生徒が自殺や事故に遭った場合に支払われる災害共済給付制度についても「何の説明もないまま、通学途中の事故だとして、サインさせられた」と語り、「学校には不信感しかない」と非難した。

(独)日本スポーツ振興センターの災害共済給付制度では、自殺した場合、死亡見舞金として 遺族に見舞金2800万円が支払われる。通学途中などの事故で死亡した場合は、その半額となる。

青森市教委では既に、いじめ防止対策推進法に基づき、第三者機関である「市いじめ防止対策審議会」を設置。事実関係の把握と解明に向けて調査を実施している。

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