スクールカウンセラー活用 文科省が27年度実践事例集

文科省はこのほど、全都道府県・政令指定都市のスクールカウンセラー(SC)配置体制や資質向上に向けた取り組み、学校における実際の活動例などをまとめた「平成27年度スクールカウンセラー実践事例集」を公開した。

同事例集には①SC等の推進体制②SC等の資質向上に向けた研修体制③SC等活用事例④成果と今後の課題――の4項目について、各教委からの報告を掲載。

東日本大震災を受けてSCの全県配置を推進している岩手県教委は、沿岸部の被災児童生徒の在籍校を巡回するSCを配置。組織的・継続的ケアに取り組んでいる。課題として、被災関係を含む情報の引き継ぎがあったが、SCが児童の家庭状況、経済状況、被災体験などを一覧表にまとめて中学校に示すようにした。教師が家族や住居を失った児童との教育相談に戸惑いを持っていたケースもあり、SCが講師となって教育相談の方法について研修を行った。

兵庫県教委は、中1ギャップ解消のためにSCを活用した事例を報告。中学校のSCが小学校に出向き、「中学生になるまでに知っておきたい人間関係のコツ」と題した出前授業を実施。児童がSCの存在を知り、進学後のカウンセリングへの抵抗感が低くなった、担任とSCの連携が円滑になったなどの成果が見られた。

市独自の「小中一貫型カウンセラー配置」を推進している横浜市教委は、小学校で相談したカウンセラーに引き続き中学校でも相談できる制度を平成30年度までに全中学校に拡大する計画。9年間の見通しを持った相談体制を目指す。

事例集は文科省サイトから閲覧できる。

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