熊本のいじめ加害側に報告書 被害側に了承なしで渡す

15日の閣議後会見で熊本のいじめ事案について言及する松野文科相
15日の閣議後会見で熊本のいじめ事案について言及する松野文科相

熊本市で平成26年7月、当時中学校3年生だった男子生徒がいじめを苦に自殺を図った事案の調査報告書を、被害者側の了解なしに加害者側の保護者に渡していた問題が発覚。これについて松野博一文科相は11月15日の閣議後会見で、いじめ防止基本方針を引き合いに出し、調査結果の取り扱いに関して被害者側に「説明する必要があった」と話した。

会見で松野文科相は、「個別案件なので、コメントは差し控えたい」とした上で、いじめ重大事態調査のガイドラインに「調査結果の取り扱いについても盛り込む予定だ」と強調した。

市教委によると、26年10月に、自殺未遂の事実を報道機関に公表した後、加害生徒3人の保護者から「学校内で行われた調査報告書の内容を知りたい」との要望が当該中学校にあった。

校長から相談を受けた市教委は、被害者側の了承なく、加害者に渡した。調査報告書には、いじめを受けた生徒の個人情報を伏せないままであった。今年9月に、被害者の保護者からの指摘で発覚した。

市教委は、既に被害者側に謝罪の場を設けたが、拒否されたという。

市教委は今後、加害者側保護者3人に渡した報告書を回収するとしている。

市教委総合支援課の橋爪富二雄課長は、「適正な手続きにより、報告書が要請された」として、報告書を渡した行為自体には問題がないとの認識を示した。

その一方で、「被害者生徒の部活動の内容やあだ名、身体的な特徴などを隠すべきだった。配慮が足りなかった」と話している。

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