ひきこもる子供の今の気持ち 否定せずに受け止める

講師を務めた蟇田さん(左)と森さん
講師を務めた蟇田さん(左)と森さん

「ひきこもりセミナー」が11月15日、東京都府中市の府中駅北第2庁舎で開催された。講師は、認定特定非営利活動法人育て上げネットの蟇田薫さんと森裕子さん。ひきこもりの子供への接し方や言葉掛けについて話した。保護者や関係者、支援員などが参加した。

蟇田さんは、大人が子供に対し「これからどうするのか」と、将来を尋ねてしまう場合が多いと指摘。「子供が今抱えている気持ちを聞いてほしい。未来の子供を見るのではなく、目の前にいる子供と向き合うのが大切」と述べた。

子供とのコミュニケーションでは、▽子供の言葉を遮らずに受け止める▽興味を持って話を聞く▽子供が拒否した場合は「今は言いたくないのね」と共感して触れない▽「私はこう理解したけれど、これで合っている?」などと尋ね、確かめる――のが大切とした。

森さんは、正論や「何がしたいの?」などの子供が答えられない質問は、子供を追い詰めてしまうとした。

言葉掛けでは、主語の自分への置き換えや否定の接続詞を使わないなどの表現の工夫が大切とした。例えば、子供が「学校に行かない」と言ってきた場合、「分かった。“でもね”将来はどうするの?」ではなく、「わかった。“きっと”あなたなりの理由があるのね」とする。それにより、話し合いの糸口ができるという。

森さんから主語についての話を聞いた参加者の中には、「(あなたが)自分で考えて」を「私はあなたの意見が聞きたい」と置き換えた人がいた。
講師らはこの後、参加者からの質問に、一つひとつ丁寧に答えていった。

講師らは、同法人の「母親の会・結」の相談員を務めており、不登校やひきこもりの子供がいる保護者などの相談に乗っている。

同セミナーは、府中市から委託を受けての開催となった。府中市子ども家庭部児童青少年課の担当者は、同セミナー開催について「ひきこもりの子供がいる保護者に、何かできたら」と話す。

同市では、個別相談窓口を設け、ひきこもりに悩む人たちへの支援に力を入れている。

あなたへのお薦め

 
特集