子供は過ち正してくれる叱りを願う 都が非行でシンポ

落語家の桂才賀さんがユーモア交えて体験談を語った
落語家の桂才賀さんがユーモア交えて体験談を語った

東京都は、非行少年の立ち直り応援シンポジウム「地域連携が支える非行少年の立ち直り」を、国立オリンピック記念青少年総合センターでこのほど開いた。落語家の桂才賀さんは「子供を叱れない大人たちへ」と題して講演。篤志面接委員として全国の少年院を巡り、各院で受け止めた子供たちの声を届けた。

桂さんは沖縄県の少年院を訪問したのがきっかけで篤志面接委員になった。「落語は説法」と述べ、ユーモアたっぷりに話しを進めた。

入所中の少年少女たちが、親や教師に向けて本音の不満を詠んだ川柳を報告。「勉強のやる気が失せる母の声」「訳聞かず頭ごなしに叱るなり」「この人は向いてないのに教育者」など、会場の大人たちの表情には、笑いと反省の色が浮かんでいた。

そんな作品集から、子供たちが最も気に入る川柳を選んだ。選ばれたのは「たまにはよ叱ってみろよ大人たち」。

「『怒る』は、一方的な思いを押し付け、ぶつけるだけ。『叱る』は、過ちを正す行為。両者は別物で、子供はその違いをよく理解し、大人にきちんと向き合ってほしいとメッセージを投げ掛けている」と桂さんは訴えた。

少年院で子供たちが記した手記も示す。うれしかった父の言葉は「お前は私の大切な息子」「息子がぐれたのは私の責任。私が悪かった」。悲しかった母の言葉は「お金やるから出て行って。その方が長生きできるから」「お前なんか生むんじゃなかった」。

教師へのうれしかった思い出は、迎えに来てくれて「腹減ったろう。ラーメンでも食って帰ろう」との愛情ある言葉。

少年院に入所する延べ2万人の子供たちを見つめてきた桂さん。「子供にとって両親の仲が良いのが最も大事」とも指摘した。

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