暴力行為を組織的に減少 生徒指導でプロジェクト

問題行動の頻発する学校に集中的な訪問指導を実施するなど、組織的な生徒指導体制の確立を目指す「生徒指導集中対策プロジェクト」を実施している広島県教委はこのほど、同プロジェクトの今年度の進捗状況を公表した。

同プロジェクトは、暴力行為などの発生状況に応じて毎年指定している「生徒指導集中対策指定校」に、▽学校支援プロジェクトチームによる集中的な訪問指導▽非行集団の解体・補導や立ち直り支援を実施する警察本部のスクールサポーターを配置▽外部専門家による支援――を実施するもの。

今年度は県内19校(中学校17校、高校2校)を生徒指導集中対策指定校とし、うち9中学校にスクールサポーターを配置した。

指定校の暴力行為発生件数は9月末時点で42件だった(前年度143件、70.6%減)。スクールサポーター配置校では31件(同64件、51.6%減)だった。

生徒指導の進捗状況としては、▽生徒会が自主的に「正しい服装」「挨拶の仕方」などについてのDVDを作成し活用した▽課題のある生徒の特性に応じた指導を行った結果、暴力行為だけでなく喫煙や万引が減少した――などの成果が現れているという。

学習指導については、▽落ち着いた学習環境づくりが進んだ▽学力が十分定着していない生徒の指導方針を教職員間で共有し、放課後の個別指導や保護者への働きかけを繰り返した――といった進捗状況が報告された。

課題としては、▽一部の新規指定校で適切な初期対応などの体制が整っていない▽生徒が主体的に学ぼうとする授業づくりが進んでいない▽一部の新規指定校で校長のリーダーシップが十分発揮されず、教職員の資質・能力が十分に生かされていない――などが挙がった。

これらを受け、同プロジェクトでは今後、生徒の主体的な活動の推進に重点的に取り組むほか、スクールカウンセラーによる教育相談研修で教職員の指導力を向上し、暴力行為のさらなる減少を目指す。

また特別支援教育の考え方を踏まえ、暴力行為を繰り返す生徒や感情のコントロールが難しい生徒に個別のアセスメントを実施し、個に応じた指導を行うとしている。

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