PISA科学・数学で好成績 読解低迷はCBTの影響か

上位10国・地域の平均点比較
上位10国・地域の平均点比較

OECDは12月6日、2015年実施の国際学習到達度調査(PISA)の結果を公表した。全問題にわたって初めてCBT(Computer Based Testing )方式で行われた。日本は、科学的リテラシーと数学的リテラシーは好成績を維持した一方で、読解力では前回調査(PISA2012)よりも低かった。

調査は15歳が対象。OECD加盟35カ国を含む72カ国・地域が参加。日本は全国の高校など198校から約6600人(対象年齢相当の学年)が受けた。

PISAでは、読解・数学・科学の3分野について、2000年以降、3年ごとに、1分野を中心に重点的に調査。2015では、科学的リテラシーを重点的に調べた。

科学的リテラシーは、全参加国・地域中で2位、538点で前回の4位よりも順位を上げ、OECD平均493点を大きく上回った。ここでは、①現象を科学的に説明する②科学的探究を評価して計画する③データと証拠を科学的に解釈する――の3つの能力を測った。日本はいずれもの能力でも2位となった。

問題数は、2006年からの経年変化を見るために既存の85問を出題。これに新規99問を加え、合計184問。このうち分析対象となったのは181問。

能力別の正答率をみると、①が57%、②が54%、③が67%。

数学的リテラシーは、全体では5位の532点で、前回よりも2つ順位を上げた。出題数は、2003年からの既存69問で、平均正答率は54%。

内容別にみると、変化と関係52%▽空間と形48%▽量61%▽不確実性とデータ55%――となった。

読解力は、8位の516点で大幅に順位を下げた。前回は538点で4位。

出題数は2009年からの既存88問で、正答率は63%。内容別では、▽探究・取り出し72%▽統合・解釈60%▽熟考・評価62%――であった。

文科省によると、CBTにより、紙よりも文字が小さくなった点や、画面閲覧の状況により、問題全体を見渡せないなど、受検者が慣れない部分が成績の低下につながったのではないかとみている。

アンドレアス・シュライヒャーOECD教育局次長は読解力について、「これまでは情報を選び取るだけだったが、今は、情報を構成していかなければならず、批判的に分析し、深く考える必要がある。これが21世紀型のリテラシーだ」として、「全分野でこの能力が前提条件となる」と強調した。

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