「家庭教育支援と学校現場の教育力強化を」 安倍首相

会議後の記者説明に臨む松野文科相(左)と鎌田座長
会議後の記者説明に臨む松野文科相(左)と鎌田座長

政府の教育再生実行会議(座長・鎌田薫早稲田大学総長)の第39回会合が12月5日、官邸で開かれた。安倍晋三首相は「家庭教育支援の充実と学校現場の教育力強化が必要」と述べた。

冒頭で松野博一文科相は、教員の養成・採用・研修の一体的な制度改革を実行するための改正教特法など関連3法が公布されたのに触れ、「教員研修を全体として体系化・効率化していくなど、教師の質の着実な向上に向けた取り組みがより一層進むとともに、免許状更新講習と十年経験者研修との重複感が緩和されるなど、教師の負担の軽減も期待される。教育再生を着実に実現していくために、有識者の皆様方に忌憚(きたん)のないご議論をいただきたい」とあいさつ。

続いて、大阪府立大学の山野則子教授が「学校・家庭・地域の教育力を機能させる仕組みづくり」のテーマで発表。「児童相談所の対応する“レッドゾーン”にいる子供は義務教育年齢の全児童数の1%未満。“イエローゾーン”にいる子供とその家庭に対する、早期発見・早期対応や包括的な支援が必須」「就学後に学校と関係機関が連携するシステムが不十分。全ての子供が通う学校がプラットフォームとして機能することが重要」と述べた。

この日は検討テーマのうち、「学校・家庭・地域の役割分担と教育力の充実」を中心に議論がなされた。委員からは「いわゆる共働きの世帯が、そうでない世帯の2倍に上っているなど、子供をめぐる環境が大きく変化している。また今後の女性活躍社会の進展を踏まえれば、こうした社会の変化や家庭の多様化に対応した家庭教育支援の在り方について、幅広く検討するべき」「特に、経済的な理由などで厳しい環境にある家庭や子供に対しては、福祉の関係機関やNPO法人などを含む地域が、学校とともに、いかに包括的に支援していくか、また支援に関する情報が、子供が生まれた時から保護者に伝わるような仕組作りを検討する必要がある」などの意見が出た。

最後に、安倍晋三首相は「核家族化の進展や共働き世帯、一人親世帯の増加などの子供を取り巻く環境の変化、また、虐待や貧困などにより厳しい状況にある子供や、発達障害のある子供、日本語指導が必要な子供の増加などを踏まえ、学校・家庭・地域が各役割を果たしつつ、家庭教育支援を充実するため、実効性のある取組を進める必要がある。また、学校への期待や教師の長時間勤務の実態を踏まえ、専門人材も加わるチーム学校の構築など、学校現場の教育力の強化を図ることが必要」と述べた。

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