教育課程130年の歴史 パネル展で振り返る

企画者の大森直樹准教授
企画者の大森直樹准教授

明治時代から、年内に答申が出される見込みの次期学習指導要領まで、小学校の教育課程の約130年にわたる歴史を振り返る展示が、東京学芸大学附属図書館ラーニングコモンズで、12月14日まで行われている。主催は同学教育実践研究支援センター。

▽戦前の教育課程(明治19年~)▽戦後の教育課程(昭和21年~)▽高度経済成長期の教育課程(昭和33年~)▽教育基本法改正前の教育課程(平成元年~)▽教育基本法改正後の教育課程(平成20年~平成29年)▽昭和8年の池袋児童の村小学校など、教育現場からの教育課程――と、明治19年以降の教育課程の変遷などを、5枚のパネルで示す。

修身、道徳、総合的な学習の時間、外国語活動、道徳教科化など、各時代の教科外教育にも着目し、教育課程の構造を分析している。

展示を企画した同学の大森直樹准教授は「戦前の教育行政を教育課程の視点から整理したものは、これまでなかった。教育課程との概念は1950年代以降に流通したものだが、その概念を使って過去の勅令、省令を見ると、『教科』と、教育勅語奉読や君が代合唱などの『儀式』という、2領域の構造となっているのが分かる。この展示では、その構造の歴史をまとめた」と説明。

加えて「次期指導要領を考える際に重要なのが、昭和33年の指導要領だ。戦後なくなっていた道徳を同年8月に先行して特設し、告示を出して法的拘束性を主張した。そして10月に指導要領全体を改訂した。平成27年の道徳の教科化、次期指導要領と同じ進め方だ」と指摘。

「次期指導要領は、戦後最大の改訂となる。教育課程の歴史を振り返り、過去を検証する取り組みが、子供のための教育とは何かの議論を深める機会になれば」と願いを込める。

展示終了後、12月28日からは、同准教授の研究室ホームページ(http://www.u-gakugei.ac.jp/~omori/)で、展示パネルが公開される。

あなたへのお薦め

 
特集