親子で汗をかく活動など提案 体験の風フォーラムで

自身の体験を交えて話した
自身の体験を交えて話した

体験教育の意義や各地の実践を報告する「体験の風をおこそうフォーラム」が12月9日、国立オリンピック記念青少年総合センターで開かれた。スポーツジャーナリストの増田明美大阪芸術大学教授が講演。幼い時の里山遊びなどを振り返り、自然との豊かな関わりが体力、情緒、危機回避力などを育む源になると指摘した。また親子で汗をかく活動の必要性を訴えた。

増田さんは「自分という人生の長距離ランナー」と題し、話を進めた。

審議会で子供の体力向上を考える議論を通じて、「体力とは、特定の力ではなく、持久力、耐久力、気力などを包括的にとらえたものと感じる。総合力を育む上で、自然体験は格好の機会」と話した。

増田さんは千葉県いすみ市で生まれ、育った。豊かな里山で、毎日、ターザンごっこやザリガニ釣りなどに親しんだという。その時の経験や失敗が、長い人生の危機回避力や体力向上、人生観の核になっていると、子供の日の体験の意義を示した。子供たちが人生で出会う数々の挫折や苦しみをより良く受け止め、乗り越えるメンタリティーを身に付ける上でも、豊かな自然体験は有効だと強調する。

現在は、親や大人に、子供が体験活動で出会う危険性を回避させたり、心配し過ぎたりする状況があると危惧する。同時に、自身のマラソン大会運営などから、適切な安全管理の必要性や、親が抱える不安が理解できる点の悩ましさにも理解を示した。

いろいろな課題を踏まえ、今後に向けて、▽子供だけでなく親も各種の体験が必要▽日常生活で不便さを感じにくい現在の子供たちに、あえて不便な生活体験をさせるを提案。その中で生活の原点や在り方を見つめ直せるようにしたいとした。

フォーラムでは、各自治体の「体験の風をおこそう」運動促進策も説明された。秋田県では、県内青少年教育施設を軸に各団体が連携。自然体験活動の普及啓発や提供を組織的に進めているとした。子供や保護者の多様なニーズを受け止めながら、全県民が体験活動への理解を深める取り組みを工夫している。具体策として、保護者向けのモニターツアーを実施。山や海のアクティビティー、自然素材を使った工作などを実施していると報告した。

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