女性リーダーが生徒にエール 豊かな人生と仕事に向け

会場の体育館には同校卒業生も多数いた
会場の体育館には同校卒業生も多数いた

社会の第一線で活躍する女性管理職やリーダーが来校し、生徒たちの進路や職業意識を高める特別授業が、埼玉県立浦和第一女子高校(髙田直芳校長、生徒数1146人)で12月14日、行われた。講演会では、鉄道業界で働く人々の仕事への思いと乗客との感動のエピソードなどを報告。多分野で活躍中の女性リーダーは、それぞれの仕事と魅力、苦労などを語り、プロとして、人として成長するために大切な視点を伝えた。

特別授業は、県と(一社)埼玉県経営者協会が連携した「女子高生の働き続ける意欲育成推進事業」の1つとして行われた。経済団体などとの協働による就職指導やキャリア教育の充実を図り、女子生徒の職業観や就労意欲、キャリアプランニング能力向上などを目指す。

前半は、「働くことのすばらしさ、そして大切さ」と題し、同協会の根岸茂文専務理事が講演。体育館に集まった全生徒が、目と耳を傾けた。

根岸氏は、「皆さんは今後の人生で多くの困難に出合うだろうが、動きながら問題を捉え、考え、克服してほしい」とアドバイス。働く大変さと素晴らしさの意義を伝えようと、鉄道業務に従事する人々の努力などをスライドで見せた。

画面には複数のエピソードが映し出された。その1つ、駅員が、冬のホームで赤ん坊の片方の靴下を拾った。寒い日だったので、落とした赤ちゃんを何とか探し出したいと悪戦苦闘。ついに見つけ出すのに成功した。乗客の保護者は大変驚き、深く感謝した。スタッフの願いとして、3Kと言われがちな仕事だが、「感謝、感激、感動」の新たな「3K」を実現する職場を目指すとの誓いも示された。

後半は、県内企業などで活躍する女性経営者や管理職、ビジネスパーソンによる座談会。1年生の総合的な学習に位置付け、講師がクラスを訪問。それぞれの仕事の説明や魅力、女性が活躍するためのアドバイスを語った。

日本信号㈱で役員秘書を務める翠川裕子さんは、会社事業の概要や自身の職業選択の考え方などを話した。事業は、交通運輸インフラとICTソリューション。新幹線などの安全で高速高密度運行を支える鉄道信号システム開発、遊園地や映画館など商業施設でのチケット発券やゲートシステム開発運営も担う。

同社を選んだのは、ものづくりと世の中になくてはならない身近な製品に関わりたいとの思いから。父親が自分の仕事をよく話してくれた点や、東日本大震災を経験して社会インフラの大切さを感じたのも、職業選びに大きく影響したとする。

秘書に必要な能力では、▽コミュニケーション能力▽語学力、異文化理解力▽自己啓発力――を挙げる。全てが社会人として重要になる力だとして、幅広い世代や立場の人との関わり、興味の幅と視野を広げる重要性も訴えていた。

生徒の「コミュニケーション力を高めるためには」の質問に、「相手の立場に立った思考を大切に」と助言した。

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