小学校英語など平成30年度から移行措置 答申案了承へ

答申案をまとめた初等中等分科会
答申案をまとめた初等中等分科会

次期学習指導要領に向けた「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策について」(答申(案))が、12月16日、文科省の初等中等教育分科会(座長・小川正人放送大学教授)において、座長一任で了承された。

次期の実施は、幼稚園が平成30年度、小学校が32年度、中学校が33年度から。高校は34年度から学年進行で実施されていく。

答申案では、「社会に開かれた教育課程」の実現を目指し、3つの資質・能力を示した。これを育むために、小・中・高校に討論などを通じて主体的に学習する「アクティブ・ラーニング(AL)」を導入する。

特に、小学校外国語科については、高学年(5、6年生)で教科化されるなど大きな動きがあるので、30年度からの2年間を移行措置として先行実施する旨の告示を、来年度に行う見通し。

まず、「社会に開かれた教育課程」の実現を目指し、自らの人生を切り開くための資質・能力を示した。これには「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」の3つを柱に位置付けた。

学び方は、小・中・高校ともに、児童生徒が対話しながら課題解決を図るALを導入する。

さらに、PISA2015でコンピュータで回答し、読解力が前回(PISA2012)の成績を下回ったのを受けて、新たに「一定の文章に接する機会が変化(減っている)している」とし、読解力を育成するのが重要だと指摘。また豊かな人間性や心を育成するために体験活動の必要性が明記された。

学習内容は大きく変わる。幼稚園では、幼児の自発的な活動である遊びや生活の中などを通じて育成するのが重要とした。

小学校では、現行の外国語活動を3、4年生(週1コマ)に前倒し、5、6年生(週2コマ)で教科化する。教科化に当たっては、コマ数が純増する見込みで、増えた1コマ分(45分)を朝の時間や休み時間など10~15分程度で学ぶモジュール学習(短時間学習)などを取り入れる。

また小学校外国語教育について、30年度から2年間の移行措置の中で、デジタル教材などの補助教材を活用して授業を実施するとした。これに加えて、第4次産業革命に対応するために、プログラミング教育を必修化する。プログラミングコードを実際に学ぶのではなく、各教科を通じて理論的な思考を身に付けるのがねらいだ。

中学では、高校の歴史について新科目が新設されるのに合わせて、近代史以前の世界の動きに関する学習を充実させる。

高校では大幅に科目の見直しを行った。世界史Aと日本史Aを融合させた「歴史総合」や18歳選挙権を受けて「公共」などの必修科目を新設。選択科目では、理科と数学の知識を総合させた「理数探究」が新たに設けられる。

このほか、教員の研修・採用・養成の改革が盛り込まれた。小学校高学年での外国語教科、高校での新科目の導入を前提にした指導体制の構築の必要性を強調した。

次期学習指導要領は、今月21日の中教審で答申される見通し。来年2月のパブリックコメントを経て、3月には告示される予定だ。その後、小学校外国教育に関する移行措置が告示される。

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