中学校の環境教育に創意工夫 国研が指導資料を作成

国立教育政策研究所教育課程研究センター(梅澤敦センター長)はこのほど、中学校教員を対象に、環境教育の指導資料「環境教育指導資料【中学校編】」を作成した。平成26年作成の幼稚園・小学校編の続編となる。

指導資料は、▽今求められる環境教育▽中学校における環境教育▽中学校における実践事例――の3章と参考資料で構成。指導のポイントや留意点を、具体的な実践事例とともに掲載している。

第1章では、今求められる環境教育として、地球環境に配慮した問題解決への意欲、能力、行動力の育成を挙げた。そのためには、まずは身近な問題を題材にした体験的な活動に多面的な視点から取り組み、地球規模の実践につなげていくのが大切だとしている。

環境教育は地域の実態に応じて行われる場合が多く、その実態に対して教科や校種を超えた連携が必要だとしている。特に、学びの連続性に配慮し、校種間でねらいと活動内容を共有し、発達に応じた環境教育につながるという。

第2章では、中学校での環境教育のねらいと指導の重点を、▽環境に対する豊かな感受性や探究心の育成▽環境に関する思考力や判断力の育成▽環境に働きかける実践力の育成――の3つにまとめた。

このねらいに従い、子供を取り巻く環境変化に伴う自然体験などの機会の減少を補う体験的活動の導入を求めている。観察や実験、調査や見学、実習や討論を通じて、第1章に掲げた、課題に主体的に向き合い、解決しようとする力が養われるという。

第3章では実践10事例について、生徒に身に付けさせたい能力や態度、環境に対する視点などが示されている。事例を参考に、授業の構成や展開を行うときのために、事例の活用にあたっての留意点も書かれている。

収載された教科・領域活動は、社会科地理的分野と公民的分野、理科第1分野と第2分野、技術・家庭科技術分野と家庭分野、道徳、総合的な学習の時間、特別活動(学校行事)。内容は、ESDや新エネルギーの利用、修学旅行での展開など。

同センターによると、豊かな環境を維持し、国民全体で環境保全に取り組むためには、創意工夫を生かした環境教育の推進が大切だという。環境に対する理解と関心を深め、具体的な行動につながるような環境教育のために、指導資料の活用を期待している。

指導資料は同研究所サイトで閲覧できる。

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