小学校に選挙啓発出前講座 学生が候補者役で模擬投票

候補者の演説に耳を傾ける児童ら
候補者の演説に耳を傾ける児童ら

さいたま市選挙管理委員会は、大学生選挙サポーターの会「E-Railさいたま」と協力し、市内小学校に選挙啓発出前講座を提供している。12月15日の市立栄小学校(桑原啓一郎校長、児童数595人)での実践では、6年生の社会科に位置付けて実施。大学生が模擬選挙の候補者に扮し、児童らに政策を訴えた。

授業には全6年生102人が参加。体育館の舞台には、同会の大学生3人が、埼玉県知事選挙の候補者として登壇。児童らに、公約として、医療サービスや老後の安心生活に向けた補助金拡充などを訴えた。

佐藤純候補は、「地域のつながりが強いまちに」をスローガンに掲げる。子育て支援策や地域交流を充実させるためのコミュニティカフェ整備などを実現したいと演説した。

児童は、1週間前から学年掲示板に貼り出された模擬選挙ポスターと公約を見てきた。この日の候補者の主張と照らしながら、それぞれが重視する政策を吟味し、実際の選挙で使われる記載台と投票箱に向かった。

記載台では、候補者の絞り込みに悩み天井を見上げて考え続ける児童もいれば、意を決してさっと記入する児童もいた。初めての投票を一人ひとりが噛みしめ、思いを載せた投票用紙が投票箱に投函された。

投票結果を待つ間、大学生から選挙に関するクイズが出された。出題は▽選挙ポスターは似顔絵でも良いか▽投票率が少なすぎて選挙が無効になったケースはあるか▽タイは選挙前日の飲酒を禁止しているか――など。「ポスターは似顔絵でも大丈夫」などの意外な解答に、児童らは「えー」と驚きの声を上げ、選挙への興味を一層深めていた。

また昨年8月の同県知事選の投票率が26.63%と低かったのも学んだ。

そうしている間に、集計が完了。知事には「みんなが健康に過ごせる社会に」を掲げた市川光候補が当選。医療を一層充実させ、市民の健康生活を実現したいと抱負を述べた。

実際の選挙活動と投票に近いこの体験を生かして、「大人になったときには、しっかり投票したい」「責任感をもってしっかり候補者を選びたい」などと、児童らは感想を語った。

6学年主任の澤浦美砂教諭は、「現在、社会科で地方自治や選挙について学んでいるので、良いタイミングだった。公民的資質の基礎を養う領域を実感的に学ぶ時間や機会が少ない中で、この出前講座は、児童が学習をより深めていくために、大いに役立った。出前講座までの間に、児童が選挙公約の話題を交わす状況もあった」と振り返る。

今年度は、同講座が市立小学校5校で行われる予定。

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