周りにもきっといる 意識の保有がLGBT支援に

LGBTについて話す原代表理事(右)と熟田心理カウンセラー
LGBTについて話す原代表理事(右)と熟田心理カウンセラー

東京都国立市は、性的少数者であるLGBTの理解を深める研修を12月20日、国立市のくにたち市民総合体育館で開催した。LGBTの正しい知識と適切な対応を学ぶのが目的。講師を務めたのは、原ミナ汰NPO法人共生社会をつくるセクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク代表理事と熟田桐子心理カウンセラー。同代表は、「LGBTは存在が見えにくいので、自分の周りにもいるかもしれないとの意識を持つのが大切」と話した。

LGBTが直面する困難の特徴として、同代表は、▽目に見えにくい▽「男は男らしく、女は女らしく」などの性別規範と密接である▽身近な人に頼れない――を挙げた。支援に当たっては、社会的孤立などの悩みや社会的偏見を知り、相談されやすい人になる必要があるという。

LGBT当事者である同カウンセラーは、自身の昔の写真を見せながら当時の思いや経験を話した。

その後のロールプレーングでは、3人1組で、ピッチャー(カミングアウトする人)とキャッチャー(受け止める人)、審判(2人を見守りコメントする人)に分かれ、全員が3つの立場を経験した。同代表は、キャッチャーとして、▽相手を信頼する▽「信頼してくれてありがとう」と感謝を伝える▽支える姿勢を伝える▽カミングアウトのゾーニング(これからの対応)――を心得るのが大切とした。

また友人や市民など、参加者の立場に応じた相談を想定してロールプレーを実施。学校の事例では、体育の授業時の着替えを取り上げた。

最後には、受講者に受講を証明する国立市オリジナルLGBTバッジが配布された。

研修後、記者の問いかけに同代表が答えた。教員の配慮すべき事柄として「子供自身のことを決め付けない。本人が言葉にするのを待つのが大切」と話した。体育や水泳時には、子供が求めてきたら個人の着替えスペースを確保するなどの配慮が必要とした。

研修には、同市職員を中心に45人が参加。学校からは、校長、副校長、養護教諭など5人が参加した。

参加者のひとり、同市立国立第六小学校の谷川拓也校長は、参加理由について、「LGBTへの知識や理解を深めたいと思い参加した。人権教育への対応の参考にもしたい」「ロールプレーでは、思ったよりも対応に戸惑った。どう答えたらいいか分からなかった。まだまだ知らない事柄が多い」と、参加理由と感想を語った。

同研修は、LGBT当事者に市のサービスを安心して利用してもらう環境づくりの一環。一昨年度、昨年度に続き3回目となる。今年度は、国立市が市教委の協力を得て、市内全ての小・中学校にも呼び掛けて周知。教員の参加につながった。

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