デジタル教科書に関する座談会集 中央教育研が発刊

デジタル教科書に関する意見聴取報告書
デジタル教科書に関する意見聴取報告書

(公財)中央教育研究所(谷川彰英理事長)はこのほど、「デジタル教科書に関する意見聴取報告書―学習者用デジタル教科書をどう考えるか(座談会)―」を発刊した。

教科書会社、現場教師、有識者がそれぞれに集まった3座談会と、各座談会代表者と同研究所委員による座談会の、計4座談会を収録。全てで司会を務め、研究報告をまとめたのは、日本教育情報化振興会(JAPET&CEC)会長の赤堀侃司東京工業大学名誉教授。

各座談会では、学習者用デジタル教科書を巡り、▽紙の教科書とデジタル教科書との関係はどうするのか▽デジタル教科書が導入されると、教員の指導力向上のための研修はどうしたらいいか▽デジタル教科書の検定はどこまで必要か▽著作権上の保護はどこまで必要か▽デジタル教科書で、指導の在り方は変わるのか――などのテーマで議論。

「子供同士のグループ学習や話し合いの場がもたらす本物の会話を、タブレットが誘発している。子供同士の考え方というものが中心になり、デジタル教科書を媒体としてつなげて教師とコラボレーションをしていく。そのスタイルが協同学習だったり一斉学習だったりという文化をつくり出す。そういうことになれば、非常に今日的な学習だと思う」

「ここに来て、お金がある自治体とない自治体の学力差が出てくるのが怖い。デジタル教科書は、売れている地域と、全く売れていない地域がある。教育は、今ではなく5年、10年先になって、結果が出てきたときに大きな差になってしまうから怖いと思う」

「デジタルのものであろうと、どんなものであろうとも、結局は学ぶ道具、環境だ。それをうまく生かせるか、生かせないかは、教師にかかっている。だから、教員養成や教員研修が結局は大切」などの意見が出されている。

同報告書は同研究所サイトで閲覧できる。