全ての子供に居場所を 主語は教員ではない

子供たちや学校について自身の経験をもとに話す木村さん
子供たちや学校について自身の経験をもとに話す木村さん

全ての子供に居場所がある学校づくりを目指して――。

映画「みんなの学校」の上映会が1月5日、神奈川県鎌倉市の鎌倉生涯学習センターホールで開催された。同作品は、一昨年2月に公開。大阪市立大空小学校の取り組みを追い続けた教育ドキュメント。上映後の講演会には、同校の初代校長を務めた木村泰子さんが登壇。「主語は子供であるべき。教員がどうするかではなく、子供たちが安心して学べるかが大切」と話した。

全ての子供たちの学習権を保障する学校をつくるのが、舞台となった大空小学校の理念。障害の有無にかかわらず、全ての子供が同じ教室で学んでいる。他の学校で厄介者扱いされた子供も、同校で自分の居場所を見つける。不登校はゼロ。地域住民や学生ボランティア、保護者など、多くの大人たちが子供たちを見守る体制を作っている。唯一のルールは「自分がされていやなことは人にはしない いわない」。日々成長する子供たちの奇跡の瞬間、教職員や保護者の苦悩や喜びなど、ありのままの学校生活の日常が映し出される。

親子連れや年配の人など、幅広い年齢層が鑑賞。主催法人から鎌倉市内の校長への呼び掛けで、教員の姿も。

「教員はどうあるべきか」などの質問に、木村さんは、「教員に絶対に必要なのは、目の前のひとりの子供をしっかり見る力。子供が安心して学べる場所をつくるのが大切」「職員室の雑談が宝物になる。何気ない会話によって、子供の姿や教員の悩みを共有できる。できないことや失敗をオープンにして、できそうな人の力を借りる必要がある」と話した。

同会を主催したのは(一社)人ひまわり教室と(一社)子育てこころケア湘南の両法人。鎌倉市教委が後援した。