教員の多忙化解消へ 業務適正化で重点モデル地域指定

「部活動指導や生徒指導、学校事務などで多忙を極めている」と日本の教員の厳しい現状をについて語る松野文科相
「部活動指導や生徒指導、学校事務などで多忙を極めている」と日本の教員の厳しい現状について語る松野文科相

文科省は来年度から教員の多忙化解消に乗り出す。各学校の課題を踏まえ、業務改善に向けた重点モデル地域を指定するほか、学校や教委に「業務改善アドバイザー」を派遣する体制を整える。運動部活動については、適切な練習時間などを定めるガイドラインを策定する。さらに1月6日付で、中学校の運動部活に対して休養日を設定するよう都道府県教委に向けて通知を発出した。

同省は、全国の教委の実情に合わせて業務改善を図る「学校現場における業務改善加速プロジェクト」を推進する。20地域を重点モデル地域に指定する。この3月には、公募を開始する見通しでいる。

同地域では、小・中学校を対象に時間外勤務の削減や、授業以外の業務に関してアウトソーシングするなどの業務改善を提案する。これには加配教員の配置も検討している。

これとは別に、文科省内に「学校環境改善対策プロジェクトチーム」を創設。教委の依頼に応じて、学校などに業務改善アドバイザーを派遣する取り組みを開始する。アドバイザーには、学校マネジメントを専門にしている大学教員などが想定されている。

教員の多忙化の一因となっている運動部活動では、総合的な調査を実施し、スポーツ医学・科学を取り入れた適切な練習時間や休養日を含めた「運動部活動に関する総合的なガイドライン(仮称)」を策定する。外部指導者が1人でも遠征などに引率できるように学教法施行規則を改正し、「部活動指導員(仮称)」を位置付けるためにパブリックコメントを実施する。

また今年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」(全国体力テスト)で、2割超の中学校が運動部活動に休養日を設けていない実態が明らかになった。指導に当たる教員の負担軽減を図るために、文科省とスポーツ庁の連名で、休養日を設定するよう1月6日付けで通知を出した。

同日の閣議後会見で松野博一文科相は、教員の多忙化解消に向けた施策に関して、「教育現場では喫緊の課題。業務の適正化を進めなければいけない」と訴えた。

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