発達障害の子供への支援改善で 文科省などに勧告

「支援が必要な子供の個別の教育支援計画や個別の指導計画が作成されていない」「進学先への引き継ぎが不確実」などとして、総務省は1月20日、文科省と厚労省に対し、発達障害のある子供への支援について、必要な改善措置を取るよう勧告したと発表した。

総務省は19都道府県、19都道府県教委、31市町村、31市町村教委、保育所23、学校93(幼稚園23、小学校23、中学校23、高校24)を対象に、発達障害児(発達障害が疑われる児童生徒を含む)に対する支援計画と指導計画の作成状況などを調査。

支援計画については、保育所と学校に在籍する発達障害児2431人のうち、計画作成が必要と判断された児童生徒は829人だったが、支援計画が作成済みの児童生徒は83.2%に当たる690人で、16.8%に当たる139人は未作成となっていた。

作成の割合を種別でみると、保育所98.3%、幼稚園65.4%、小学校79.3%、中学校81.6%、高校92.4%で、幼稚園が低い。こうした状況は、指導計画についても同様だった。

中には、医師の診断のある児童生徒だけに支援計画を作成するなど、支援計画の作成対象を限定しているケースや、支援計画がない児童生徒が不登校・休学・退学となったケースもあった。

未作成の理由は、▽業務が多忙で支援計画・指導計画を作成する時間の確保が困難▽保護者の同意が得られない――などだった。

支援計画の学校等種別間の引継率は、中学・高校間と高校・大学間で特に低かった。引継率は保育所34.8%、幼稚園46.7%、小学校79.1%、中学校14.7%、高校6.4%。適切な引き継ぎがなされず、支援が途切れたものの中には二次障害に発展するなど、対応が困難となった事例もあった。

調査では他にも、就学時健診で、早期発見の重要性を十分に認識せず、また十分な時間が確保できないなどを理由に、発達障害が疑われる児童の発見の取り組みを実施していない事例もあった。

こうした結果を受け、勧告では文科省などに対し、▽早期発見の重要性の周知徹底、健診時の具体的な取り組み方法の提示▽発達段階に応じた行動観察に当たっての着眼点などを共通化した標準的なチェックリストの提示▽支援計画などの作成対象とすべき児童生徒の考え方の提示▽情報の引き継ぎの重要性とともに、支援計画をはじめ、必要な支援内容等が文書により適切に引き継がれるよう具体例を挙げて周知――など、取り組みを改善するよう求めた。

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