学びと居場所を提供 高校中退支援で新事業

若者の多様な課題に応える
若者の多様な課題に応える

子供の貧困対策などに取り組むNPO法人キッズドアは、高校中退者の学び直しを応援するリファインド事業を今年度から都教育庁と連携してスタートした。自由に選択できる学びと、きめ細かな指導を提供。中退者の学習課題などを丁寧に受け止めながら、個に応じた学びを進める。

若者が安心できる居場所機能も重視。常駐のチューターが、何げない話の相手になったり、進路や困りごとの相談に乗ったりする。

取り組みは、都教育庁による「中途退学者等学び直し支援事業」の委託を受け進めている。同事業は、高校中退後に独学で高校卒業程度認定試験の合格を目指す若者や、通信制高校に在学している生徒を応援するもの。中部地区の学習拠点として新宿区四谷に場を設けている。

キッズドアでは、連携事業によって、高校中退を引き金とした子供の貧困の深刻化を予防したい狙いもある。中退の要因となる▽学校で学ぶ意味の喪失▽授業についていけない▽人間関係に悩みがある――を踏まえた学習支援と居場所の確保を両輪で展開する。

学習支援では、最初にチューターと若者が面談。指導者が一人ひとりの学習や生活課題を理解し、把握した上で、個別の学習計画と内容を設定する。高卒程度の学びを柱にしながらも、将来の夢に向けた資格取得などの勉強も織り交ぜる。

1週間のうち2日間の休み以外は、開所する午後1時から午後8時半までの大半を、自由学習に充てている。チューターが常駐する中で、生徒は自分の学習内容や進度に応じて自由に質問し、勉強する。

居場所機能としては、勉強以外のおしゃべりや読書などで自由に来所するのも可能。親や教師とも異なるチューターの存在によって若者が学校や家庭での不安などを気軽に話せる機会につながっている。

同事業を担うキッズドアの小杉真澄さんは「寄り添った関わりの中で、個別の学習課題と適性に理解が深まり、好成績を収める若者もいる。若者の思いを受け止め、未来の夢を刺激する交流が持てると学びにも好影響が生まれる」と活動を振り返る。教員に向けては「学校と、居場所となっている学習拠点それぞれの役割や特性を尊重し合い、連携できればよい。中退が危ぶまれる生徒などを共に支え、ケアするためにも、相談してほしい」と話す。

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