学校と消防署が命のリレー訓練 消防ヘリも飛来

教員と児童の有事対応力向上につなげた
教員と児童の有事対応力向上につなげた

千葉市立幕張南小学校(関紀子校長、児童数520人)と千葉市消防局花見川消防署は、傷病者の救命効果を高める適切な連携対応や救急処置の質を高めるために、同市で初となる協働の「救命連鎖訓練」を1月25日、同校で開いた。全児童が参加する中で、消防ヘリコプターによる病院搬送の流れも体験する大規模で貴重な機会にした。

同校では、毎年の教員研修や5年生への実技講習で、傷病者発生時の適切な心肺蘇生法や関わり方、連絡の手順などを学ぶようにしている。

これらの取り組みで同校と同消防署との継続的な関わりが深まる中で、より良い連携による救命対処力を高める訓練が実現した。

傷病者の救命率を上げるには「救命の連鎖」という4つの視点を押さえる必要がある。それは、①傷病者の心停止の予防②傷病状況の早期認識と通報③一次救命処置④二次救命処置と心拍再開後の集中治療――。

この初期対応、救命処置、搬送というプロセスを、学校と消防署が共に体験し、有事の対応力を高めるのを目指した。

校庭で子供たちと遊んでいた教員が突然倒れるという想定で、訓練はスタート。駆け寄った同僚教員らは、倒れた状況を児童に聞きながら病状を正確に把握するよう努めた。

校長への報告、養護教諭による状態確認などがスピーディーに進んでいく。傷病者の意識の有無を確認し、AEDを使った心肺蘇生も行った。

到着した救急隊員は、同僚教員から、正確な病状とこれまでの対処について説明を受けた。これが、救命作業の円滑なな引き継ぎとなり、救急隊員による処置や病院選定の適切な判断につながる。

重篤なケースの緊急搬送として消防ヘリコプターが飛来。関校長が救急隊員に同行し、一緒に飛行する体験も。

傷病者役を担った備中泰貴教諭は児童らに「倒れたとき、みんなが声をかけてくれたのにとても勇気づけられた。周囲の大人などに助けを求める行動も大切に」と感想を語った。

同消防署の宍倉義和課長は、参加児童らを労い、「もし、君たちが有事に居合わせたとき、言葉かけや行動によって人の命が左右されてしまうかもしれないんだよ」と指摘。今日の経験を大切にするのを願った。

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