音読や朗読を生かす実践で 観点を押さえ言語能力向上

観点を押さえた指導で力を高めた
観点を押さえた指導で力を高めた

今年度の都教委言語能力向上拠点校として「自分の思いや考えを豊かに表現する児童の育成」を研究主題に取り組んできた東京都荒川区立尾久西小学校(末永寿宣校長、児童数419人)が、同校で研究発表会をこのほど開いた。音読や朗読を生かした学年ごとの国語科指導の目標と内容を工夫。3年生の公開授業では、観点を押さえた詩の音読を楽しんだ。叙述から何を感じたかについて意見を出し合いながら、言葉の吟味と詩の世界を味わった。

実践では研究主題の実現に向け、国語科の音読や朗読を生かし、育みたい学年目標を設定。低学年では「語のまとまりや言葉の響きなどに気を付けて音読する児童」、高学年では「自分の思いや考えが伝わるように音読や朗読する児童」などとした。ペアやグループで音読を表現し合う機会、音読に必要な工夫を教材文に書き込めるワークシート活用などの手立てを図っている。

3年生の授業公開では、詩を題材にした単元「読んで感じたことをつたえ合おう」を行った。中学年目標「話のまとまりやリズムなどに気を付けて音読する児童」に向け、観点を押さえて楽しく音読する力などを育む要素に注力した。

作品は三越佐千夫の「いのち」。リスとクリの相互の視点から自然や命の営みを描く。最初は詩の表現を各自が味わえるよう個人で音読。その後、表現で考慮するべきポイントが電子黒板で提示された。視点は口の開き方、リズム、速さ、声の強弱など。音読のブラッシュアップに役立てた。

児童らは、リスとクリの立場ごとの表現箇所をチェックしながら、両者の思いなどについても想像した。それぞれ「リスはクリがないと、生きていけない」「どちらもだいじないのち」などの意見が出た。多様な考えを共有しながら、食物連鎖と命のつながりの意味をつかみ、言葉を深く味わう機会にしていた。

研究では、豊かな読書生活を推進するための教員や図書委員、保護者ボランティアによる読み聞かせなども充実させている。

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