対話力を高め深い学びへ 道徳では葛藤場面を重視

多様な意見からより良い生き方を探った
多様な意見からより良い生き方を探った

東京都港区立御成門中学校(石鍋浩校長、生徒数236人)は、「『対話力』を高め、深い学びのできる生徒の育成」を主題にした研究発表会を1月27日に、同校で開いた。少人数グループでの意見交換、ペアワークと生活班をベースとした対話的な学びなどを工夫。全教育活動で「対話的で深い学び」を実践している。

公開授業は、1年生の国語、美術、道徳、2年生の数学と特別活動。道徳では、グループ討議を通じて、教材文の主人公の言動と生徒各自の経験を比較し、心の葛藤を見つめ、よりよい生き方を考える展開を示した。

教材文は「銀色のシャープペンシル」。中学生の主人公が教室掃除で偶然拾ったシャープペンシルを巡るストーリー。岡田綾子教諭の教材文音読後、グループで主人公の行動や心の葛藤について話し合った。

主人公は、ペンの持ち主の友人に後日指摘を受けたが、別の友人の一言で、つい「自分で買ったもの」とうそをついてしまう。

生徒は、主人公が悩む自分のうそと行為の正当化について、自分と照らしながら考えた。主人公をずるいと思う点では、「友達の一言があったとはいえ、拾ったという真実を言わない」「黙ってペンをロッカーに返した」などを指摘。主人公の行為を擁護できる点では、「友人に大声で盗ったと言われたから」「落ちていたものだから」などが挙がった。

物語後半では、持ち主に知られないようペンを返却したが、真実を知らない友人は、主人公に盗みを疑った点を謝罪する。そんな友人の姿に主人公は、自分を責める気持ちが強くなる。生徒は、決意したように友人の家に向かう主人公の行動についても意見を出し合った。

「これ以上ずるいことはしない。ちゃんと謝ろう」「許してくれるかな。どう思われるかな」など、主人公が不安に揺れ動く中で、良心を大事に生きようとする意志を指摘。自分たちのより良い生き方への意識にもつなげていた。

生徒の対話力を示すブースでのプレゼンテーションも実施。都の研究指定を踏まえたオリンピック・パラリンピックと数学の関係などについて、参観者と話し合いを深めた。

あなたへのお薦め

 
特集