教科の融合や「午前5時間制」 多忙化対策に有効

新潟市内で開かれた日教組の第66次教育研究全国集会では、2月3日から5日までの3日間に、24の分科会で、665本のリポートが発表された。中には、アクティブ・ラーニングなど次期学習指導要領を見据えた教育実践や、教科横断的な融合、午前に授業を5時間やったり、学校行事を思い切って削減したりといった多忙化対策の発表もあった。

「カリキュラムづくりと評価」をテーマにした分科会での、福島県の男性教諭のリポートでは、児童の主体性とともに時数の余裕を作り出す、「教科融合型のカリキュラムづくり」が提案された。

国語科の「調べたことや考えたことをまとめて、報告する文章を書く」単元は13時間あるが、課題設定と取材の時間を社会科の学習として行うと、6時間の余裕が生まれる。

同教諭は実践例として、小6国語の「町のよさを伝えるパンフレット」を作る単元を、「社会科で学習した各時代の特徴を伝えるパンフレット作り」に変更して行った取り組みを提示。実際に余裕をもって授業を進められた上に、児童にとっても学びやすさが高まり、主体的に学習できたので、意欲、自信、学力のいずれもが上がったとした。

静岡県の女性教諭は、1日5時間授業を行ってきた小学校が、「6時間授業」「授業づくりの時間確保」を目的に、「午前5時間制」を導入した事例を発表。

「午前5時間制」では、午前中に授業を5時間行。すると、午後の打ち切り時数が減らせて、授業時数を増やせるメリットがある。

ある週は毎日午後に家庭訪問に行くとすると、午前4時間×5日では週20時間しか授業を行えないが、午前5時間制なら25時間になる。下校時間も早くなり、授業づくりの時間が確保できる。

一方、デメリットとしては、業間休みが5分間になる点などがある。

同教諭は発表で、「導入に際しては、実際に試行して課題を洗い出し、改善した」「給食時間が遅くなるなど、保護者の理解と協力が不可欠なため、複数回にわたり説明した」と移行方法を説明。

導入後の成果として、▽授業の内容が分かる児童が増えた▽生活習慣と規範意識が大きく改善された▽授業時数や教員研修の時間が確保できた――などを挙げ、「5分休みは大変だが、各教員が目標達成のために励んでいる」とまとめた。

また岩手県の男性教諭は、多忙化の一因は「『新しいことを1つやるなら、今までのことを1つ減らす』ができないから、既成業務に新業務が積み重なる」と指摘。

「子供も教職員も意義意識が希薄になり、形骸化した活動」をなくすためには、「『勝手に』『突然に』『覚悟を決めて』がキーワード」と述べた。

そして、形骸化した学校行事を、子供の主体性をより引き出す内容にした事例や、月例の生徒指導会議をなくし、取り組み方法を変えた実践例などを発表した。

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