児童虐待対応で 子供からの言葉をありのまま受け止める

児童虐待への対応を語る加藤准教授
児童虐待への対応を語る加藤准教授

東京都新宿区子ども家庭・若者サポートネットワーク虐待防止等部会は2月6日、第3回研修会「児童虐待への対応~児童虐待の現状と背景について~」を都内で開催。

福祉関係職員や教員、区民などが参加し、児童虐待に関して基本となる知識や、通告をはじめとする対応などについて理解を深めた。講師を務めた加藤尚子明治大学文学部心理社会学科准教授は、虐待について子供から話を聞くときは、子供の話をありのままに聞き、報告のためのメモなどには子供の言葉をそのまま記すのが大切と話した。

虐待を受け、養育者から守ってもらえない子供は、自分で自分の身を守るしかない。そのため、何か気に入らない出来事が起こると、かんしゃくを起こしたり手を出したりするケースがある。そのような行動に出る子供に虐待の疑いを感じたときに教員は、「これだけ大変な子だから保護者が手を出してしまうのだ」と受け取る場合がある。子供の行動面に囚われて判断するのではなく、子供の置かれている状況をしっかりと見極める必要があるとした。

虐待の疑いがあった場合の幼稚園や保育園、学校などは、子供に生活の様子を聞いたり保護者に生活の負担感を尋ねたりするなど、虐待に関する情報を集めるのが重要。疑いの時点で周囲に相談し、単独ではなくチームで動き、疑いが拭えなければ通告すべきとした。

また「今の若い親は」と、さまざまなところで非難される現状を問題視。「子供の頃の親との関わり方が子育てにはあらわれる。若い親が子育て下手だとしたら、その上の親世代の関わりにも問題がある」と述べた。

児童虐待相談対応件数は、平成26年度は8万8931件、平成27年度(速報値)は10万3260件となっており、子供人口比ではおよそ200人に1人が経験している計算になる。

あなたへのお薦め

 
特集