少年法適用18歳未満を諮問 教育現場は混乱を危惧

金田法相に代わり諮問文を読み上げる 井野俊郎法務大臣政務官
金田法相に代わり諮問文を読み上げる 井野俊郎法務大臣政務官

法務省は2月9日、法制審議会(法相の諮問機関)を開き、金田勝年法相が少年法の適用年齢を「20歳未満」から「18歳未満」に引き下げる法改正を諮問した。少年法の保護処分から外れる18、19歳の保護処分についても検討される。だが、対象年齢が引き下げられた場合、高校の教育現場では、高3の中に少年法が適用される生徒と適用されない生徒が混在し、生徒指導が難しくなるなどの懸念がある。

改正公選法では選挙年齢が18歳以上に引き下げられた。これに伴い、同法の附則には、「選挙の公正その他の観点から均衡を勘案しつつ、検討を加え、必要な法制上の措置を講ずる」と盛り込んでおり、民法の成人年齢や少年法の適用年齢の引き下げについて議論するよう求められていた。

法務省は平成27年11月から勉強会を開催し、検討してきた。昨年12月には報告書が公表され、民法上の成人年齢も引き下げが検討されている中で、刑事司法も同じ年齢にするべきだとの意見が示された。

現行法では、保護処分を受けている18、19歳には、少年法での矯正教育が失われるとの懸念があった。これを受けて、両年齢に向けた新たな矯正処分の在り方を検討する。

こうした少年法の引き下げの議論が進む中で、子供たちが更生する機会が失われると危惧する教育現場の声がある。

都内に勤める定時制高校教員は、「教育現場は混乱する。特に定時制は4年制なので、18歳だけでなく19歳もいる。普通科3年のクラスに、少年法適用生徒とそうでない生徒、成人年齢の引き下げがあれば、成年と未成年がいる状況になり、生徒指導が難しくなる」と語る。さらに「更生教育をする場がなくなるのではないか」と警鐘を鳴らす。

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