中学校国語科学習指導要領案 言語活動充実で授業改善

学習指導要領案 教科・領域改訂のポイントをどう考えるか 〈3〉中学校国語科

2月14日に公表された学習指導要領案の中学校国語科について、改訂のポイントを、全日本中学校国語教育研究協議会の元会長、山本修司東京都小金井市教育長は、次のように指摘する――。


◇「何ができるようになるか?」を明確化◇

今回の改訂では「何ができるようになるか?」、すなわち「児童生徒に身に付けさせるべき知識・技能・能力」が次の通り、より明確に示された。

第一に、「目標」の文章が大幅に変更された。これまで一文で理念を示していたものが、前文と3つの箇条書きの構成になり、目指す力がより丁寧に表現された。「社会生活における人との関わりの中で伝え合う力」という文言は具体的である。

第二に、これまで「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域と「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」が並列的に構成されていた指導内容が、大きく「知識・技能」と「思考力、判断力、表現力等」という二段階構成に変更された。

特に「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」の内容は「知識・技能」に編入されたことにより、生徒が身に付けるべき基本的重要事項であることが明確になった。また後半の「思考力、判断力、表現力等」の内容に組み入れた「三領域」の「指導事項」も、より具体的で分かりやすく示された。

第三に、全体を通して「次の事項について指導する」という文言が「次の事項を身に付けることができるよう指導する」となり、学習指導の目的が改めて強調された。

これらにより、「一時間の授業でどういう力がついたのか不明」と言われがちだった中学校の国語の授業が、大きく改善されるのを期待したい。

◇「どのように学ぶのか」=「具体的な言語活動」を明確化◇

言語活動例では「少人数での話し合い」「文章や図表の活用」「電子メールでの表現」「インターネットの活用」等、新たな内容が多々追加され、時代に即して求められる能力育成のための学習活動が、より具体的に示された。また「指導計画の作成と内容の取扱い」では、「生徒の主体的・対話的で深い学びの実現」「言語活動を通しての思いや考えを深める学習の充実」「コンピュータや情報通信ネットワークの活用」「学校図書館の計画的活用」等が強調されるとともに、「教材の選定」に当たっては言語活動の活性化につながる教材選定を求めている。

これらにより、一方的に説明するばかりの退屈な授業が、言語活動の充実した授業に転換されるのを期待したい。

◇その他のポイント◇

その他の注目すべき点としては、「使う語彙の量を増やすこと」「集めた情報を適正に判断、整理して活用する能力を育成すること」「我が国の言語文化の学習をいっそう充実すること」等がある。

国語科教員には、これらのポイントを的確に理解して、今後の授業改善に努めることを期待したい。

 

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