大学入学共通テストの方針案で議論 英語試験に意見も

先に示された実施方針案について、さまざまな意見が表明された
先に示された実施方針案について、さまざまな意見が表明された

文科省の大学入学希望者学力評価テスト(仮称)検討・準備グループは、第10回会合を5月22日に同省で開いた。先に公表された大学入学共通テスト(仮称)の実施方針案を踏まえ、同テストの在り方や課題、準備すべき視点などを話し合った。委員からは、同テストの英語試験を巡るA案、B案への意見や、高大接続の実現に向けた高校教育・大学教育・大学入学者選抜の三位一体改革と新たな大学入試の趣旨を損なわない議論の必要性などが指摘された。

協議では、5月16日に出された大学入学共通テスト(仮称)の実施方針案を委員で確認しながら、試験実施や準備に必要な視点を協議した。

同テストの実施方針案で、今後の検討材料として示された英語試験の扱いでは、平成32年度以降は同テストを実施せず民間の認定試験を活用するA案と、35年度までは同テストを実施し、以降、各大学の判断で同テストと民間の認定試験の選択利用を示すB案を巡る意見などが出た。

新テストの実施に向けた高校や大学教員への意識付けや準備体制を考慮し、民間の認定試験だけの早急な実施を懸念する声があった。ほかに、英語の試験だけを大きく変更する点への試験制度上の問題の有無が示された。テストの尺度が入学者選抜か学習到達度を見定めるためかなど、採点の基準や方法の不明瞭さへの戸惑い、確かなテスト運用のための制度やシステム整備の必要性なども論点に挙げられた。

また大学入試改革のおおもとの意義と方向性を見失わない点を示唆する声もあった。これまでの入試で大きな課題の一つだった「一点刻みの採点や評価軸」を克服するのが大事だと強調。新たなテストの実施に伴う多くの課題を受け入れながら、英語では、読む、聞く、話す、書くの4技能をきちんと育み、判断できる試験をスピード感を持って実現するべきとの要望も出た。