小・中学生向け 政治的教養を育む教育で指針

「小・中学校における政治的教養を育む教育」から
「小・中学校における政治的教養を育む教育」から

神奈川県教委はこのほど、「小・中学校における政治的教養を育む教育」の指導資料を作成した。同県教委によると、こうした資料を小・中学校向けに指針として示すのは全国初だという。

同指導資料には、具体的な政治的教養を育むための指導例が学年別に記載されている。具体的なテーマとしては、「かぞくだいすき だいさくせん!」(小1)、「古代へタイムスリップ! あなたならどちらを選ぶ?」(小5)、「安心して暮らせる社会とは?」(中3)など。「かぞくだいすき だいさくせん!」は、自身が家族の一員であるのを自覚し、家族のためにできることを考え、主体的に行動する力を身に付けるのを目標としている。

「古代へタイムスリップ! あなたならどちらを選ぶ?」では、縄文時代、弥生時代の人々がどのような生活をしていたのかを調べ、関心を持ちながら、自分だったら縄文時代と弥生時代どちらで生活したいかを考える。これにより、収集した情報をもとに自分の意思を決定する力を養える。「安心して暮らせる社会とは?」では、労働者を取り巻く環境について考え、よりよい社会をつくるための社会保障制度をもとに、政府がどのような働きかけをしているかを考える。これにより、多面的・多角的に考える力が身に付く。

このように、学年ごとの発達段階に応じた指導を系統的に行っていき、少しずつ政治的教養を育んでいく。

また学校における指導上の留意点として「政治的教養を育む教育」を実践する際に、政治的中立性を確保するために、現代社会で起きている課題には、さまざまな見方や考え方があるのを踏まえ、発問・資料・環境設定に配慮し、多様な意見を引き出せるようにすることとしている。

同県教委は「政治的教養を育む教育」の「政治的教養」を、「政治そのものの仕組みや政策について学ぶだけでなく、児童生徒の発達段階に応じて、自分の身の周りや住んでいるまちなどの身近な問題から現実社会における社会的な諸問題まで、それらを自分事としてとらえ、話し合い、相手を尊重し、多様な意見を自分の中で考え合わせながら、合意形成の形を想定し、意思を決定するに至る過程を大切にして、社会参画につなげていくこと」と捉えている。

18歳以上の選挙実施に伴い、主権者教育がこれまで以上に求められる中で、小学校からの政治的教養教育を目指していく。

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