全日中が第68回総会 新会長に直田益明校長

学校発の改革への抱負を述べる直田新会長
学校発の改革への抱負を述べる直田新会長

全日本中学校長会は第68回の会を5月24、25の両日、東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで開催。新会長に就いた直田益明東京都世田谷区立芦花中学校校長は「教育の実践的な専門家集団として取り組みに力を注ぐ」などと決意表明した。松野博一文科相は「生徒に真の生きる力を育む牽引者としての役割に期待する」などと祝辞を贈った。

今年度は、中学校教育70年を記念し、東京大会を10月に実施する予定。

直田新会長は、同会の目的を達成するために誠心誠意、職責を果たしていきたいとし、▽国の教育動向への対応▽全日中教育ビジョンの推進▽組織運営の充実――の3つの柱に基づく今後の取り組みへの意欲を述べた。

国の教育動向の対応では、次期学習指導要領の告示や教育再生実行会議の提言、いじめやICT活用など多様な教育課題や改革の動向がある中で、同会としての提言を行い、中学校からの改革に取り組むとした。

全日中教育ビジョンの推進では、同会が平成21年に公表した同ビジョンによる校長主導の教育改革を推進したいという思いを訴えた。教育の実践的専門家で学校の最高責任者である校長自身がビジョンを持ち、行政主導の教育改革とは異なる積極的な学校発の改革を進める決意だと話し、同ビジョンの具現化への強い決意を示した。

組織運営の充実では、中学校教育を巡る多様な課題が山積している。同会の組織力を生かし、全国共通、または地域ごとの教育課題への効果的な対応を強化したいなどと訴えた。

中学校教育70年を節目に、これまで築いた伝統と組織力の活用を指摘。「実践と理論を兼ね備えた教育の実践的専門家集団として一層の歩みを進めたい」と、全国の校長とのさらなる結束を願った。

松野文科相の祝辞を、教育課程課の合田哲雄課長が代読。日頃の中学校教育への貢献に深く感謝した。

また教員の勤務実態調査の結果を踏まえ、教職員定数や業務、部活動の改善など、教員の働き方改革をスピード感を持って進める決意を述べた。いじめ問題への対応は、防止対策推進法の下で、学校と教委の組織的な取り組みなどを依頼した。

学校や地域のリーダーとして、生徒たちに真の生きる力を育むための牽引役としての役割を果たしてほしいと強い期待の言葉も贈った。

合田課長は、次期学習指導要領の特徴を「温故知新」として表現。日本の中学校教育が世界トップレベルにある点やAIが保持できない生徒の「志」を育むための総合的な教育活動の努力について謝意を述べた。学校現場の若手教員の増加を踏まえ、ベテラン教員の指導力継承への尽力にもふれた。

今年度の活動方針では、10月の全国研究大会を東京都千代田区の東京国際フォーラムで開くなどとした。