子供が貧困や虐待から守られている国 日本は16位

食糧を得るために木を削る少女=UNICEF/HQ02-0260/Ami Vitale
食糧を得るために木を削る少女=UNICEF/HQ02-0260/Ami Vitale

国際NGOセーブ・ザ・チルドレンは6月1日、世界の子供たちの現状を伝える2017年世界子どもレポート「奪われた子ども時代」(Stolen Childhood)を発表した。それによると、「子ども時代が守られている国ランキング」で日本は16位。子供たちの「子ども時代」は守られているものの、子供の貧困や児童虐待などの課題は無視できないという。

同ランキングでは、「子ども時代」を「人生において育ち、学び、遊ぶために安全に過ごせるものであるべき」と定義。「奪われた子ども時代」の状態像を計る指標として、▽5歳未満児の死亡率▽発育阻害にある子供の割合▽学校に通っていない子供の割合▽児童労働者の割合▽児童婚した少女の割合▽少女の出産率▽難民の子供の割合▽子供の殺人被害率――を挙げ、世界172カ国をランク付けした。

トップ3は、ノルウェー王国、スロヴェニア共和国、フィンランド共和国。ワースト3はニジェール共和国、アンゴラ共和国、マリ共和国。

日本は16位となり、指標に関しては、上位国との差はわずかだった。だが、同NGOは、「日本の子供たちが置かれている状況に課題がないわけではない」と指摘する。

内閣府が平成26年に発表した「子ども・若者白書」によると、子供の相対的貧困率は21年時点で15.7%で、約6人に1人の子供が貧困に苦しんでいるとの結果が出ている。また26年度の児童相談所での相談対応件数は過去最高を記録。これらの実態から、日本も批准している国連子どもの権利条約で保障されている、生活水準への権利(第27条)や、虐待・放任からの保護(19条)と矛盾する。

千賀邦夫セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン事務局長は「虐待の予防策として、体罰等の全面禁止に向けた法整備を日本政府に提言すると同時に、子どもの貧困問題解決の取り組みとして、国や自治体に就学援助制度など公的扶助制度の周知を求めるなど、社会のしくみの中で、子どもの権利が守られるよう、働きかける」としている。

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