授業真面目だが単位取得は楽に 大学生の実態を調査

ベネッセ教育総合研究所は8月8日、「大学生の学習・生活実態調査」の結果を公表した。同調査は平成20年から4年おきに行われており、今年が3回目。昨年11月から12月にかけて、全国の大学1~4年生4948人を対象に、インターネット調査を実施。過去8年間でアクティブ・ラーニング形式の授業が増え、自己主張できる学生が増加した一方、学習・生活両面で大学からの支援・指導を望む学生も増加した。授業に向かう態度に変化はみられるものの、大学はまだ「教わる場」であり、現状では「自ら主体的に学ぶ場」に至っていない学生の様子がうかがえる。

同調査では毎回同じ質問を設定しており、各回の結果から、大学生の学習・生活の実態と、行動や意識の経年変化を捉えた。大学で経験した授業内容に関する問いでは、「グループワークなどの協同作業をする授業」71.4%(8年間で18.1ポイント増)、「プレゼンテーションの機会を取り入れた授業」67.0%(同16.0ポイント増)、「ディスカッションの機会を取り入れた授業」65.7%(同19.0ポイント増)など、アクティブ・ラーニング型の授業を受ける機会が増加。

学習態度について問うと、8年間で大きく増加した回答に「グループワークやディスカッションでは、異なる意見や立場に配慮する」「グループワークやディスカッションで自分の意見を言う」「授業の復習をする」「計画を立てて学習する」などがある。授業内容の多様化に伴い、積極的に、真摯に学ぼうとする学生の増加が目立った。

半面、進路決定の際に重視した点として「興味のある学問分野がある」を挙げた学生は54.5%で同10.3ポイント減。大学教育への考え方を二者択一方式で聞いたところ、「単位をとるのが難しくても、自分の興味のある授業がよい」38.6%に対し、「あまり興味がなくても、単位を楽にとれる授業がよい」61.4%。各回答の割合がほぼ半々だった8年前と比べて、楽な授業を好む傾向が顕著だった。

自主性に対する意識も変化。大学生活について、学生の自主性に任せるよりも「大学の教員が指導・支援するほうがよい」と答えた学生は38.2%(同22.9ポイント増)で、8年前の倍以上となった。

そうした大学生活が期待通りのものであったか、「満足している」との回答は51.1%(同13.0ポイント減)で、約半数が期待通りの大学生活を送っていないと感じていた。

同総研はこの結果を受け、大学が学生に、卒業までに身に付けさせたい能力(ディプロマ・ポリシー)の理解を促し、学生の学ぶ目標を明確化させることを提案している。

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